「2階にもトイレを増やしたい…」
「ガレージや庭先にトイレがあれば便利なのに…」
こんな声は、近年のリフォーム相談でも増えています。
朝の混雑を解消したいケースや介護動線を改善したいケースなど、トイレ増設のニーズは年々高まっています。
ただし、2階や屋外のトイレ増設は、給水・排水・電気の確保など専門的な判断が必要な工事です。
設置場所や工法を誤ると、臭いや音、凍結などのトラブルにつながることも少なくありません。
そこで、この記事では2階や屋外にトイレを増設できる条件や失敗しないリフォームのコツを分かりやすく解説します。
これからトイレの増設を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
Contents
2階や屋外にもトイレ増設はできる?
2階や屋外へのトイレ増設は「家の構造」と「配管ルート」が確保できれば、多くの住宅で実現可能です。
ただし、建物ごとに確認すべき条件が異なるため、専門家による現地調査が欠かせません。
住宅の構造&配管ルートによっては可能
トイレを設置する際に最も重要なのが、排水管をどこに通せるかという点です。
トイレは汚水を流すため、排水の流れやすさが重要なポイントとなります。
特に2階の場合は、階下の天井裏や壁内に配管ルートを確保する必要があるため、どこでも自由に設置できるというわけではありません。
配管距離が長くなる場合や流れにくい住宅では、圧送式トイレ*で対応できるケースもあります。
*圧送式トイレ…水圧が低い場所や排水が難しい場所でも使用可能なトイレ
給水・排水・電気が確保できればできる
トイレを設置するための基本条件は以下の3つです。
- 給水:トイレに水を供給できるか
- 排水:汚水を既存の配管に流せるか
- 電気:照明・換気扇・温水洗浄便器の電源が確保できるか
特に排水は工事の難易度を左右するため、排水ルートを確保できるかは事前に確認が必要
です。
給水と電源は比較的取り回しがしやすいですが、2階は水圧が低いケースもあります。
設置場所や便器の種類については、リフォーム業者と相談しましょう。

実際の住宅で多いトイレ増設のケース
実際のトイレ増設工事では、以下のようなパターンが多く見られます。
- 1階トイレの真上に2階
2階トイレを増設 - 中古木造住宅の2階にトイレを増設
- 階段下や納戸などのデッドスペースにトイレを設置
- 収納の一部をトイレに変更
- 車庫や倉庫の一角にユニット式トイレを設置
狭小住宅や築年数の古い住宅では、排水や給水ルートの確保が難しい場合もありますが、近年は対応可能なケースが増えています。
トイレの増設リフォームが人気の理由
トイレの増設は、ここ数年でも相談件数が増えているリフォームの一つです。
ここでは、トイレ増設リフォームが人気の理由について解説していきます。
朝の混雑が解消できる
家族の生活時間が重なる家庭や家族の人数が多い家庭では、朝のトイレ渋滞が大きなストレスになります。
もう一つトイレが増えるだけで、朝の混雑がスムーズに解消します。
2階にトイレを設置するメリットは以下の通りです。
- 通勤・通学前の「トイレ待ち」がなくなる
- 家族の朝の準備がスムーズになる
- 体調不良時にトイレの使用場所を分けられる
特に子どもが成長してくるとトイレの順番待ち問題は深刻になり、朝の遅刻の原因になることもあります。
家族全員が気持ちよく朝準備を進めるためにも、トイレ増設は有効なリフォームといえるでしょう。
介護動線がよくなる
高齢の家族が暮らす家庭では、トイレ増設が安全性の向上に直結します。
2階に寝室がある場合、階段を下りずにトイレに行けるだけで負担が軽減され、夜間の転倒リスクも減らせます。
また、介護する側にとっても以下のようなメリットがあります。
- トイレまでの移動距離が短縮できる
- 付き添いや介護がしやすくなる
- トイレまでの誘導がスムーズになる
こうした理由から、介護が必要な家族がいる家庭で介護動線を改善する目的でトイレ増設を選ぶケースが増えています。

屋外トイレは庭仕事・農作業・DIYなどで便利
屋外トイレは、屋外作業が多い家庭で特に選ばれています。
以下のような家庭でおすすめです。
- 庭作業や家庭菜園をよく行う
- 車やバイクの整備をガレージで行う
- ビニールハウスや倉庫を使用している
- DIYや屋外での作業が多い
屋外トイレがあると、家の中に土や油などの汚れを持ち込む心配が減り、作業効率も上がります。
また、水洗トイレ・簡易水洗トイレ用途や予算に合わせて種類を選ぶことができます。
防水や断熱を行うことで屋外でも快適に使えるので、利用シーンに合わせて選ぶとよいでしょう。

トイレ増設に必要な設備や条件
トイレ増設は、設置場所さえあればよいというわけではありません。
給排水・電気・換気などの設備条件を満たす必要があります。
そこで、ここではトイレ増設に必要な設備や条件について確認しましょう。
給水・排水の取り回し
トイレには給水管と排水管が必要です。
- 給水管…トイレに水を供給する
- 排水管…汚水を流す
特に、排水管は排水勾配(傾き)が必要なので、設置場所によっては配管距離が長くなり、工事が複雑になることがあります。
そのため、給排水ルートを事前に確認することが重要です。
排水方式(重力式・圧送式トイレ)
一般的なトイレは重力式(重力で流す)を採用していますが、勾配がとれない場所では圧送式トイレが便利です。
圧送式トイレはポンプの力で汚水を流すため、2階や屋外でも設置できる可能性が高くなります。
換気設備
湿気や臭いを逃がすために換気扇が必須です。
ダクトが必要になる場合もあるため、天井や壁の設置スペースが確保できるかを事前に確認する必要があります。
電気設備
照明・換気扇・温水洗浄便座を使う場合は、電気設備が必要です。
場合によっては専用回路が必要になることもあり、電気工事が発生することもあります。
防音・防振(特に2階トイレ)
2階トイレは階下に排水音や使用音が響きやすいため、防音や防振の施工をするのがおすすめです。
特に寝室に近い場合や階下がリビング・寝室の場合は、防音材の施工や・防振配管の導入を検討するとよいでしょう。
屋外の場合は防水・断熱・基礎工事
屋外トイレの場合は、外気の影響を受けるため、断熱・防水工事がほぼ必須です。
また、基礎工事が必要な場合は、費用が上がる可能性があります。
トイレの増設に向いている場所
トイレ増設をする際は、設置場所選びが大変重要です。
適切な場所を選ぶと、工事がスムーズになり費用を抑えることができます。
以下のような場所は、増設に向いているのでチェックしてみましょう。
- 元々トイレがあった場所
- 既存1階のトイレの真上
- 収納スペース・階段下・納戸などのデッドスペース
- 庭・ガレージ・物置の一角
- 床下点検口の近く
- 給排水管が通る壁沿い
このような場所を優先的に選ぶことで、失敗しにくいトイレリフォームが可能になります。
失敗しないトイレ増設リフォームのコツ
トイレの増設は場所や工法を間違えると「使いにくい」「音が気になる」「冬に寒い」などの後悔につながることがあります。
場合によっては追加工事が必要になることもあるので、事前に注意しておきたいポイントを押さえておきましょう。
設置場所選びを慎重にする
トイレ増設の際に最も重要なのが「どこに設置するか」です。
場所選びを間違えると、工事費用が予算を超えてしまったり、臭いや音の原因になったりすることもあるので、慎重に行いましょう。
<トイレ増設におすすめの場所>
- 1階トイレの真上
- 給排水管が近い場所
- 収納スペースや納戸
このような場所は、比較的工事の難易度が低く、費用を抑えやすい傾向にあります。
逆に、水まわりから離れたスペースでは配管距離が長くなり、工事費用が高くなります。

必要な広さを確保する
トイレを設置するためには必要最低限の寸法が必要です。
一般的には、0.4畳~0.5畳が多いですが、介護に使用する場合はさらに広いスペースが必要になります。
狭い場所に無理矢理設置すると、ドアの開閉がしにくかったり、使い勝手が悪くなったりするため、十分なスペースを取るようにしましょう。
- 便器の前後スペース
- 立つ・座るなどの動作がしやすい
- ドアの位置
- ドアの開閉方向
上のような点に注目して、快適に使用できる広さを確保しましょう。
2階のトイレは音や臭いにも注意する
2階トイレで1番多いトラブルが、音と臭いのトラブルです。
特に寝室の近くに設置する場合は、眠りの妨げにならないように音や臭いの対策をしておきましょう。
<2階トイレ設置で抑えておくべきポイント>
- 排水管の防振対策
- 床材の防音対策
- 換気扇の位置
- 排気方向の確認
このようなポイントを押さえるだけで、音や臭いのストレスが大幅に軽減されます。
特に寝室の近くに設置する場合は、防音・換気の計画を慎重に立てましょう。
屋外トイレは防寒や防水にも注意する
屋外トイレは屋内トイレに比べて外気の影響を受けやすいため、季節によって使い勝手が悪くなることがあります。
屋外トイレは以下のような工夫をするのがおすすめです。
- 断熱材を入れる
- 結露・凍結を防ぐ設備
- 壁・床・天井の防水施工
- 雨風を避ける配置
屋外トイレを寒い地域に設置する場合は、凍結にも注意しましょう。
寒い地域では、結露対策をしておくと安心です。
電気代や水道代が増える可能性も理解しておく
トイレが一つ増えるということは、水まわりや電気関連の設備がふえるため、ランニングコストが上がることを意味します。
大幅に増えるわけではありませんが、事前に把握しておくことが重要です。
暗い・狭い・使いにくいレイアウトに注意する
トイレは毎日使う空間なので、明るくて快適な空間にすることが大切です。
また、動線が悪かったり、使いにくいレイアウトだったりすると、後悔してしまうことがあります。
トイレのレイアウトを決める時は、以下の点に注意しましょう。
- 光・照明の確保
- 扉の位置や種類
- 収納スペース
- 便器と手洗いの配置
後から後悔しないためにも、トイレのレイアウトは慎重に決めましょう。
トイレの増設リフォームにかかる費用について
トイレの増設にかかる費用は、設置場所・配管ルート・便器の種類・・住宅の構造によって大きく変わります。
特に2階や屋外への増設は、工事内容が複雑になることがあり、費用が高くなる傾向にあります。
ここでは、2階や屋外へのトイレ増設にかかる費用について紹介します。

2階にトイレを増設する
2階にトイレを増設する場合の費用は、排水方法や配管距離によって工事内容が大きく異なり、それに伴って費用も変動します。
<費用が上がりやすいケース>
- 1階のトイレから離れた位置に設置する
- 排水が難しく、圧送式トイレが必要
- 古い木造住宅で床下や壁の補強が必要
- 防音・防振対策が必要
<費用が抑えられるケース>
- 1階のトイレの真上に設置する
- 既存の給排水管が近い
- 壁内・床下のスペースが十分にある
狭小住宅や古い中古住宅では、配管ルート確保のために追加工事が発生することが多く、費用が上がることがあります。
見積もりを依頼する際は、排水方式をしっかりと確認することが大切です。
屋外にトイレを増設する
屋外トイレを増設する場合は、2階トイレ増設と同じく工事内容に幅があり、それに伴って費用も変動します。
<費用が上がりやすいケース>
- 基礎工事が必要
- 凍結防止や断熱材を使う
- 防水仕様の仕上げが必要
- 排水管を伸ばす必要がある
<費用を抑えられるケース>
- 簡易水洗タイプを選ぶ
- ガレージや倉庫の一角を利用する
屋外トイレは、雨風や温度差に強い施工が必要で、費用が上がる可能性があります。
また、基礎工事が必要な場合は、さらに費用がかかる可能性があるので、事前に確認しましょう。
追加でかかる可能性がある費用
トイレ増設には、トイレ設置に関する基本工事に加えて、以下のような追加工事が発生することがあります。
- 配管延長工事:距離が長いほど高くなる
- 床下・天井裏の補強
- 換気扇の新設
- 電気配線工事
- 防音施工:2階トイレの場合はほぼ必須
- 防水・断熱工事:屋外トイレの場合はほぼ必須
工事後に追加費用が発生しないためにも、追加工事に関する費用については、見積もりの段階で確認しておくことが大切です。
信頼できるリフォーム会社の選び方
トイレ増設は、給排水管工事、防音施工など専門性が高い工事です。
そのため、どのような業者に依頼するかで仕上がりの質や満足度が変わってきます。
ここでは、信頼できるリフォーム業者選びのポイントをチェックしていきましょう。
2階・屋外トイレの増設工事の実績が豊富
2階や屋外のトイレ設置工事は、通常のトイレ交換よりも専門性が高く難易度が高い工事です。
工事を依頼するときは、以下の点を確認しておきましょう。
- 2階トイレの施工実績や件数
- 屋外トイレの施工経験
- 施工事例を提示してくれるか
実績が豊富な業者は、知識や技術が高い傾向があるため、安心して工事を任せられます。
実際の施工実績を確認して、依頼する工事と似た内容の工事をどれくらい担当したことがあるかを確認しましょう。
配管ルート・排水方式まで丁寧に説明してくれる
信頼できる業者は、あいまいな説明ではなく、以下のような部分まで分かりやすく丁寧に説明してくれます。
- 給排水ルート
- 重力式 or 圧送式
- 配管距離と工事費の関係
- 防音・防水施工の方法
このような点を分かりやすく説明してくれる業者は、誠実で技術力が高いことが多く、質問をした時に、丁寧に答えてくれるかどうかもチェックしましょう。
複数業者で相見積もりを取る
複数社で相見積もりを取ることで、工事の費用相場や施工内容を把握することができます。
見積もりや工事の内容は業者によって大きく異なるため、比較して一番納得できる業者を選ぶことがおすすめです。
少なくとも3社以上から見積もりを取りましょう。

まとめ
2階や屋外へのトイレ増設は、住宅の構造によって可能です。
しかし、設置場所を間違えると、音・臭い・寒さなどの問題が発生することがあるので注意が必要です。
業者によって費用や工事内容が異なるため、まずは複数社で相見積もりを取って、信頼できる業者を選びましょう。
専門的な工事内容についても分かりやすく丁寧に説明してくれる業者を選ぶと安心です。
2階や屋外のトイレ増設でよくある疑問をまとめました。
Q1. 2階や屋外にトイレは本当に増設できますか?条件は何ですか?
多くの住宅で増設は可能ですが、ポイントは「排水ルート」を確保できるかどうかです。あわせて給水・電気(照明、換気扇、温水洗浄便座)が取れるかを確認します。 2階は階下の天井裏や壁内に配管を通す必要があり、屋外は防水・断熱、場合によっては基礎工事が必要になります。
- 必須条件:給水・排水・電気の3点が確保できる
- 2階で有利:1階トイレの真上、給排水管が近い場所
- 屋外で注意:雨風、温度差、凍結への対策(断熱・防水・凍結防止)
Q2. 2階トイレで失敗しやすいポイントは?音や臭いは対策できますか?
2階トイレの後悔で多いのは「排水音が響く」「臭いがこもる」「使いにくい動線」です。設置場所を慎重に選び、防音・防振と換気計画をセットで考えると失敗しにくくなります。 階下がリビングや寝室の場合は、対策の有無で体感が大きく変わります。
- 音対策:防音材、防振、配管の振動対策
- 臭い対策:換気扇の設置位置、排気方向の確認
- レイアウト:必要寸法、扉の開閉、手洗い・収納の配置を先に決める
Q3. トイレ増設の費用はどれくらい変わりますか?追加費用が出やすいのはどんな時ですか?
費用は「設置場所」「配管距離」「排水方式」「建物の構造」「屋外なら基礎・断熱・防水」で大きく変わります。 追加費用を防ぐには、見積もり段階で配管ルートと排水方式、追加工事の条件を具体的に確認することが重要です。
- 高くなりやすい:水まわりから遠い、配管延長が長い、補強が必要、屋外で基礎工事が必要
- 抑えやすい:1階トイレの真上、給排水管が近い、スペースに余裕がある
- 確認したい追加項目:換気扇新設、電気配線、補強、防音(2階)、防水・断熱(屋外)