住宅が古くなってくるとさまざまな住宅設備が使いづらくなってきたり、不具合が生じるようになってきますが、それは浴室も例外ではありません。
その問題を解決してくれるのが浴室のリフォームですが、どういったタイミングでリフォームを検討すればよいかがわからず、なかなかリフォームできずにいるという方も多いのではないでしょうか？
本記事では、浴室リフォームのタイミングについて詳しく解説していきます。
浴室のリフォームを検討するべき時期の目安やタイミングの考え方、リフォームをするべき浴室に現れるサインなどについて紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
浴室をリフォームするべき時期の目安
浴室のリフォームを検討するべき時期は、15年〜20年が一つの目安となります。
例えば、築15年〜20年の戸建てやマンションであれば一度リフォームの必要性を考えてみるべきですし、前回リフォームしてから15年〜20年経過しているのであれば、やはり浴室のリフォームを検討してみるべきだと言えます。
住宅設備は消耗品なので、15年〜20年経つと劣化が目立ってきたり、何かしらの不具合が発生するようになります。
そのため、この時期が浴室のリフォームを検討するべき一つの目安となるわけです。
劣化の度合いや不具合の有無はそれぞれの住宅によって異なるため、必ずしも15年〜20年でリフォームしなくてはならないというわけではありませんが、リフォームの必要性を一度検討してみることをおすすめします。
浴室のリフォームを考えるべきタイミング
浴室をリフォームするべき時期は15年〜20年が一つの目安になると紹介してきましたが、あくまで目安であり、適切なタイミングはそれぞれの住宅によって異なります。
そこで把握しておきたいのが、浴室のリフォームを考えるべきタイミングについてです。
浴室のリフォームを考えるべきタイミングとしては以下のようなものが挙げられます。
- 浴室内の設備で不具合が発生している
- 浴室の中が寒い
- 使い勝手が悪い
- 入浴時間をもっと充実させたい
- ライフスタイルや家族構成が変化した
なぜこれらのタイミングで浴室のリフォームを検討するべきなのかについて、解説していきます。
浴室内の設備で不具合が発生している
浴室内の設備は15年〜20年で寿命を迎えることが多いですが、寿命が近づいてくると何かしらの不具合が発生するようになります。
代表的な不具合としては、床や壁のひび割れや破損、水栓設備からの水漏れなどが挙げられますが、これらの不具合が発生すると、安全性や快適性が損なわれ、リラックスできるはずの浴室での時間がストレスに感じることにもなりかねません。
また、ひび割れや破損している部分で怪我をしてしまったり、水漏れで住宅の内部が腐食するなど、大きなトラブルにつながる可能性もあるので、浴室リフォームでの補修が必要になります。
浴室の中が寒い
お風呂に入っているときに「寒い」と感じる場合も、浴室のリフォームを検討するタイミングだと言えます。
浴室には窓が備わっていることが多く、窓があるとどうしても断熱性が低くなってしまうため寒く感じるようになります。
また、昔ながらの在来工法で作られたタイル張りの浴室も断熱性が低いため、寒いと感じやすくなりがちです。
浴室が寒い状態を放置していると「ヒートショック」の危険性も高まるため、窓を断熱性能の高いものに変更したり、在来工法の浴室を断熱性能が高いユニットバスに変更するなどのリフォームを検討するとよいでしょう。
使い勝手が悪い
築年数が古い住宅の浴室は、数十年前の暮らしを想定してデザインされていたり、古い設備が導入されているため、現在の生活スタイルには合わず、使い勝手が悪いと感じるようになることもあります。
もし、普段入浴していて「この浴室使い勝手が悪いな…」と感じる場合は、浴室のリフォームを検討するタイミングだと言えるでしょう。
例えば、水栓設備が古くて温度調整がしづらい場合は、新しい水栓設備を導入することで問題を解決できますし、浴槽が狭いと感じる場合は、サイズの大きい浴槽に変更することで不満を解消できると考えられます。
入浴時間をもっと充実させたい
「入浴時間をもっと充実させたい」「浴室での時間をもっと有意義なものにしたい」と感じる場合も、浴室のリフォームを検討するべきタイミングです。
入浴時間をより充実させてくれる設備としては、以下のようなものが挙げられます。
- ミストサウナ
- 浴室テレビ
- サウンドシステム
- ジェットバス
例えば、ジェットバス付の浴槽にリフォームすれば、よりバスタイムをリラックスして過ごせるようになります。
また、テレビやサウンドシステムの導入によって、入浴しながらテレビを見たり、音楽を楽しむことも可能です。
ライフスタイルや家族構成が変化した
ライフスタイルや家族構成が変わるときも浴室のリフォームを検討するべきタイミングだと言えます。
例えば、子どもが生まれる場合であれば、大きな浴槽を導入することで親子でゆったりとバスタイムを楽しめるようになります。
また、二世帯住宅で高齢の祖父母や親と同居することになった場合は、ヒートショックを避けるために浴室の断熱性を見直すべきだと言えますし、手すりの設置や滑りにくい床材への変更なども検討するべきだと言えるでしょう。
リフォームが必要な浴室に現れる4つのサイン
浴室で以下のような症状が見られるようになった場合も、リフォームを検討するべきだと言えます。
- コーキングの劣化が目立つ
- 浴槽や壁、床にひび割れや破損が見られる
- カビが発生しやすくなった
- 排水溝からのにおいが気になる
これらは浴室の設備が劣化しているサインです。
それぞれの症状について、詳しく解説します。
コーキングの劣化が目立つ
浴室の壁や床、浴槽の設置部分など、浴室にはあらゆるところにコーキングが施されています。
コーキングはシリコンやポリウレタンなど、乾燥するとゴムのようになる素材を用いて行われ、このコーキングの作業を行うことで浴室内の防水性が高められ水漏れの発生を防げるようになります。
ただ、コーキングも消耗品なので、しばらくするとひび割れたり、施工していた箇所から外れるなど劣化が目立つようになり、劣化している状態を放置していると、徐々に浴室内の防水性が失われていき、浴室の水が住宅の内部に侵入していくようになります。
その場合、住宅の内部や構造部分が腐敗し、より大がかりな補修が必要になる可能性があるため、そうなる前に対処しなくてはいけません。
ひび割れや破損、ズレなど、コーキングに劣化や不具合が見られる場合は浴室リフォームのサインだと言えるので、早めに検討するようにしましょう。
浴槽や壁、床にひび割れや破損が見られる
浴室のひび割れや破損は、コーキングだけでなく、浴槽や壁、床などにも見られます。
壁や床、浴槽も消耗品なのでしばらく使い続けていると寿命を迎え、ひび割れや破損などの劣化症状が見られるようになります。
さらに、ひび割れた部分から水が浸入すると、住宅内部の住宅内部に腐食やカビが発生する可能性があり、壁や床に用いられているタイルが破損している場合、タイルで指などを切ってしまう危険性もあるでしょう。
浴槽や壁、床のひび割れや破損も浴室リフォームのサインになるので、これらの症状が見られるようになったときにはなるべく早いタイミングでリフォームを検討するようにしましょう。
カビが発生しやすくなった
浴室に発生する厄介なカビですが、以前に比べてカビが発生しやすくなったと感じる場合、浴室リフォームのサインである可能性があります。
カビは胞子によって発生するものですが、古い浴室ではカビの胞子が浴室の内部に入り込みやすく、一度根付くと除去が難しくなります。
カビの増殖が頻繁に発生するようになると、掃除などのメンテナンスに時間と手間がかかるだけでなく、カビによって健康被害が引き起こされる可能性があるため、浴室リフォームでカビが生えづらい環境を整えてあげる必要があります。
排水溝からのにおいが気になる
浴室の水は排水溝から配管を通って下水へと排出されていきますが、配管も消耗品であるため、時間とともに劣化していきます。
配管の寿命は種類によって異なりますが、およそ20年〜40年ほどとされています。
配管が劣化し始めると、排水の流れが悪くなったり、排水溝から嫌な臭いがするようになりますが、これらも浴室リフォームを検討するべきサインの一つです。
配管のつまりがひどくなると浴室からの排水のが逆流する可能性がありますし、水漏れなどによる被害につながるかもしれません。
また、排水溝からの嫌なにおいで気分が悪くなるなど、健康被害を引き起こすこともあるので、配管の交換などのリフォームを検討するようにしましょう。
リフォームするべきタイミングで浴室をリフォームしないとどうなる？
浴室の設備に劣化が見られたり、何かしらの不具合が発生しているにもかかわらずリフォームせずに放置してしまった場合、問題がより深刻化してしまう可能性があります。
例えば、浴室の壁や床にひび割れや破損があると浴室の防水性が損なわれますが、状態が悪化すると、そこに入った浴室の水が住宅の内部に侵入してしまいます。
浴室から発生した水漏れは、最終的に住宅の構造部分に影響を及ぼし、木材の腐食を引き起こすこともあり、住宅全体に影響をが広がってしまうため、放置するべきではありません。
放置することによって大規模な補修が必要になり、リフォーム費用が膨らんでしまうこともあるので、リフォームするべきタイミングを逃さず、適切な対策をとるようにしましょう。
浴室をリフォームするときに知っておきたい補助金制度とは？
浴室をリフォームする際は補助金制度をチェックしておくとよいでしょう。
住宅のリフォームにはさまざまな補助金制度が用意されており、それは浴室リフォームも例外ではありません。
例えば、浴室内に手すりを設置するなどのバリアフリーリフォームは介護保険による補助の対象になり、浴室の窓を断熱性の高いものに変更する省エネリフォームも補助金が適用されることがあります。
補助を受けるには一定の条件を満たす必要があり、申請期限も決められているため、詳細についてはリフォーム会社の担当者に補助金について問い合わせるなどして、利用できるものがないかチェックしておくようにしましょう。
まとめ
住宅の浴室は、15年〜20年を目安に一度リフォームを検討するべきです。
15年〜20年経過すると、床や壁、浴槽、水栓設備 など、浴室内のさまざまな設備の劣化が見られ、不具合が発生するようになります。
また、
- 浴室内の設備で不具合が発生している
- 浴室の中が寒い
- 使い勝手が悪い
- 入浴時間をもっと充実させたい
- ライフスタイルや家族構成が変化した
などのタイミングや
- コーキングの劣化が目立つ
- 浴槽や壁、床にひび割れや破損が見られる
- カビが発生しやすくなった
- 排水溝からのにおいが気になる
などのサインが見られるようになった場合ときも浴室のリフォームを検討するべきです。
リフォームが必要であるにもかかわらず対応せずに放置してしまっていると、劣化や不具合の症状が悪化し、より大がかりなリフォームが必要になる可能性があります。
また、水漏れなどによって住宅の内部に影響をが出てしまうこともあるので、浴室のリフォームの実績が豊富なリフォーム業者に相談しながら、放置せずに早めに対応するようにしましょう。
