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給湯器の寿命・耐用年数は何年?交換時期のサインと修理・交換の判断基準を解説

#給湯器 #耐用年数 #交換時期

給湯器の寿命と交換時期を確認するイメージ

給湯器の点検や交換時期は種類によって異なりますが、家庭用ガス給湯器では10年前後が一つの目安です。ただし、10年を過ぎたからといって必ず故障するわけでも、すぐに交換しなければならないわけでもありません。使用年数に加えて、お湯の温度が安定しない、点火しにくい、異音・異臭がする、水漏れがある、エラーが表示されるといった症状を確認しながら交換時期を判断することが大切です。

特に家庭用ガス給湯器では、メーカーが「設計上の標準使用期間」を10年としている製品があり、長期間使用すると内部部品の経年劣化が進みます。そのため故障してお湯が使えなくなってから慌てて交換するのではなく、使用年数や給湯器の状態を確認しながら、点検や交換の準備を進めておくと安心です。

また不具合が発生しても、使用年数や故障の内容によっては修理で対応できる場合があります。一方、10年前後または10年以上使用している給湯器では、修理費用や補修用性能部品の供給状況、修理後に別の箇所が故障する可能性なども含めて、修理と交換を比較する必要があります。

本記事では、給湯器の寿命・耐用年数と「設計上の標準使用期間」の違いを整理したうえで、交換時期を知らせる故障・劣化のサイン、使用年数ごとの交換時期の考え方、修理か交換かを判断するポイントをわかりやすく解説します。給湯器を長く安全に使うための注意点や、交換を考え始めたときに確認しておきたい情報も紹介します。

給湯器の寿命・交換時期は10年前後が目安【早見表】

給湯器の点検や交換を考え始める時期は、10年前後が一つの目安です。特に家庭用ガス給湯器では、メーカーが「設計上の標準使用期間」を10年としている製品があり、10年を経過したら点検や取り替えを検討することが推奨されています。

ただし「10年」はすべての給湯器が必ず故障する時期を示すものではありません。給湯器の種類や機種、使用頻度、設置環境などによって劣化の進み方は異なるため、使用年数と機器の状態を合わせて判断することが大切です。

主な給湯器について、点検や交換を考え始める時期の目安を整理すると、以下のようになります。

給湯器の種類点検・交換を考え始める目安考え方
家庭用ガス給湯器10年前後設計上の標準使用期間を10年としているメーカーがある
石油給湯機10年前後設計標準使用期間は10年が目安。長期使用製品安全点検制度の対象となる製品
エコキュートメーカー・機種による10年以上使用している製品について、メーカーも買い替えの検討を案内している
電気温水器メーカー・機種による使用年数だけでなく、故障状況や補修用性能部品の供給状況も確認する

例えば、リンナイは家庭用ガス給湯器・ガスふろ給湯器の設計上の標準使用期間を10年としています。また、コロナも石油給湯機について設計上の標準使用期間を10年としています。

参考:CORONA|設計上の標準使用期間は何ですか。

エコキュートや電気温水器については、メーカーや機種によって点検・買い替えの考え方が異なるため、使用年数だけで一律に判断せず、使用している製品の案内を確認しましょう。

そのため、まずは給湯器本体に記載されている製造年や設置時期を確認し、家庭用ガス給湯器で10年前後使用している場合は、不具合がなくても点検や交換について考え始めるとよいでしょう。

家庭用ガス給湯器の「設計上の標準使用期間」は10年

家庭用ガス給湯器では、設計上の標準使用期間を10年としているメーカーがあります。

「設計上の標準使用期間」とは、標準的な使用条件のもとで使用した場合に、安全上支障なく使用できる標準的な期間として設計上設定されたものです。リンナイでは、家庭用ガス給湯器・ガスふろ給湯器について、JISで定められた標準使用条件などに基づき10年としています。

参考:Rinnai|設計上の標準使用期間について

ただし、この10年は「10年間故障しないこと」を保証する期間ではありません。使用頻度が標準的な条件を大きく上回る場合や、高温・多湿、塩害地域など通常とは異なる環境で使用する場合には、10年より前に経年劣化が進む可能性があります。

なお、「設計上の標準使用期間」と「長期使用製品安全点検制度」は分けて考える必要があります。長期使用製品安全点検制度は2021年8月に対象製品が見直され、現在の特定保守製品は石油給湯機と石油ふろがまです。

参考:経済産業省|長期使用製品安全点検制度

ガス給湯器については、メーカーが自主的な点検制度を設けている場合があります。

「寿命」「耐用年数」「設計上の標準使用期間」「保証期間」の違い

給湯器について調べていると、「寿命」「耐用年数」「設計上の標準使用期間」「保証期間」といった似た言葉が出てきますが、それぞれ意味が異なります。

違いを整理すると、以下の通りです。

用語意味交換時期との関係
寿命給湯器を実際に使用できる期間を表す一般的な言い方使用環境や使用頻度、機器の状態によって異なる
耐用年数一般には使用に耐えられる期間を指す言葉。税務上は「法定耐用年数」という別の意味でも使われる税務上の法定耐用年数は、給湯器の寿命や交換時期を直接示すものではない
設計上の標準使用期間標準的な使用条件のもとで安全上支障なく使用できる標準的な期間として、メーカーが設計上設定したもの家庭用ガス給湯器では10年としているメーカーがある
保証期間保証条件に該当する故障などについてメーカー等の保証を受けられる期間メーカー・製品・保証内容によって異なる

「給湯器の耐用年数は何年?」と調べる場合、知りたいのは実際には「何年くらい使えるのか」「いつ交換すればよいのか」というケースが多いでしょう。その判断では、税務上の法定耐用年数ではなく、設計上の標準使用期間や実際の使用年数、不具合の有無などを確認することが重要です。

国税庁が定める法定耐用年数は、減価償却を行うための税務上の基準であり、製品が実際に使用できる期間や、安全に使える期間を示す数字ではありません。

参考:主な減価償却資産の耐用年数表

また、設計上の標準使用期間と保証期間も別のものです。保証期間はメーカー・製品・保証内容によって異なるため、使用している製品の保証書などを確認してください。

10年を過ぎても必ず故障するわけではない

給湯器は、設置から10年を過ぎたからといって、すぐに使えなくなるわけではありません。

設計上の標準使用期間は、あくまで標準的な使用条件をもとに設定された期間であり、個々の給湯器が故障する時期を示したものではないためです。実際の劣化の進み方は、使用頻度や設置環境などによって異なります。

一方で、長期間使用した給湯器は内部部品の経年劣化が進んでいる可能性があります。見た目に問題がなく、普段通りお湯が使えていても「まだ動いているから交換を考える必要はない」とは言い切れません。

リンナイでも、ガス機器や電気機器は長期間使用することで部品が劣化し、正しく機能しなくなるおそれがあるため、10年が経過したら点検や取り替えを検討するよう案内しています。

参考:Rinnai|点検・取替の目安

また長く使用している製品では、故障した際に必要な補修用性能部品が入手できるかどうかも修理の可否に関係します。部品の保有期間はメーカーや製品によって異なるため「10年を過ぎても使えているか」だけでなく、使用年数や不具合の有無、修理できる状態かどうかまで含めて交換時期を判断することが大切です。

給湯器の交換時期を知らせる主な故障・劣化サイン

給湯器の故障・劣化サインを確認する点検イメージ

給湯器の交換時期は使用年数だけでなく、普段とは違う症状が現れていないかも重要な判断材料になります。特に10年前後使用している給湯器で、次のような症状が繰り返し見られる場合は、一度点検を受けて修理や交換を検討しましょう。

代表的な故障・劣化のサインとしては、以下があります。

  • お湯が出ない、設定した温度にならない、使用中に温度が安定しない
  • 点火しにくい、追いだきができない
  • これまで聞かなかった大きな異音がする
  • 焦げ臭いなど普段とは違うにおいや、黒い煙・すすが見られる
  • 給湯器本体や配管から水漏れしている
  • 本体や排気口の周辺に目立つサビや腐食がある
  • リモコンにエラーコードが繰り返し表示される
  • リモコンに点検時期を知らせる「88」「888」が表示される

ただし、これらの症状があるからといって、必ずしも給湯器本体の寿命や重大な故障が原因とは限りません。水圧や給水フィルター、配管、ガス・水道の供給状況などが影響している場合もあるため、症状だけで故障箇所を決めつけず、取扱説明書やメーカーの案内を確認したうえで点検を依頼することが大切です。

一方、ガス臭がする、黒い煙が出る、大きな異常音がするといった場合は、安全のため使用を続けず、メーカーやガス会社などへ相談してください。

お湯が出ない・シャワーの温度が安定しない

お湯が出ない、設定温度よりぬるい、シャワーを使用している途中で急に水になるなどの症状は、給湯器の不具合を疑うきっかけの一つです。

ただし、温度が安定しない原因は給湯器本体の経年劣化だけではありません。水圧の変動やリモコンの設定、給水口のフィルターの詰まりなどでも同様の症状が起こることがあります。東京ガスでも、温度が安定しない場合には水圧や設定、フィルターなどを確認し、それでも症状が続く場合は修理が必要になる可能性があると案内しています。

参考:給湯器の故障原因と修理・交換方法

症状ごとに確認したい主なポイントを整理すると、以下のようになります。

症状確認したいこと・考えられる原因
設定温度にならない・温度が安定しない水圧、温度設定、給水フィルターの詰まり、温度制御系統など
お湯が途中で水になる給湯器の運転状態、ガスや水道の供給、機器の不具合など
お湯がまったく出ないガス・水道・電源の状態、エラー表示、点火不良など

まずはほかの蛇口でも同じ症状が出るか、リモコンにエラーが表示されていないかなどを確認しましょう。10年前後使用しており、こうした症状が繰り返す場合は、修理だけでなく交換も含めて点検を依頼すると安心です。

点火しにくい・追いだきができない

以前よりお湯が出るまでに時間がかかる、何度操作しても点火しないといった場合は、点火系統などに不具合が起きている可能性があります。

また、追いだきができない場合には給湯器本体の不具合だけでなく、循環アダプターやフィルターの汚れなどが影響していることもあります。そのため、すぐに本体故障と判断せず、取扱説明書に従って確認できる範囲を確認することが大切です。

一方、点火時に以前とは明らかに違う大きな「ボンッ」という音が繰り返し発生する場合は、正常な着火音とは異なる可能性があります。異常着火などにつながるケースもあるため、そのまま使用を続けず点検を依頼しましょう。

NITEでも、長期間使用した給湯器で、漏水による腐食からガス漏れが生じ、滞留した未燃ガスに点火時のスパークが引火した事故例を報告しています。

参考:製品安全情報マガジン Vol.471 2月25日号「ガス給湯器の事故」

異音・異臭・煙・すすが見られる

給湯器を使用しているとさまざまな作動音がするため、音が聞こえたからといってすべてが故障とは限りません。

注意したいのは、これまで聞いたことのない大きな音や、繰り返し発生する異常音、焦げ臭いにおい、黒い煙やすすなど、普段とは明らかに違う変化です。

主な症状と対応の考え方を整理すると、以下のようになります。

症状考え方・対応
「ボンッ」など以前にはなかった大きな着火音異常着火などの可能性があるため使用を中止して点検する
「ピー」など普段とは違う異音が続くファンなどの不具合の可能性があるため点検する
焦げ臭いなど普段とは違うにおい機器の異常が疑われるため使用を中止して確認する
黒い煙やすすが見られる不完全燃焼の可能性があるため使用を中止して点検する
寒い日に白い煙のようなものが見える排気中の水蒸気の場合があり、必ずしも故障とは限らない

東京ガスでも、黒煙が出る場合は不完全燃焼の可能性が高いため使用を中止して点検するよう案内しています。一方、寒い時期に見られる白い煙は、排気中の水蒸気で故障ではない場合があります。

参考:給湯器の故障原因と修理・交換方法

特にガス臭を感じた場合は、そのまま使用を続けず、契約しているガス会社の緊急窓口へ連絡してください。ガス会社の案内に従い、安全を確認するまでは給湯器を含むガス機器を使用しないようにしましょう。

給湯器本体や配管から水漏れする・サビや腐食がある

給湯器本体や接続部分、配管などから水が漏れている場合も、点検が必要なサインです。

水漏れは、配管や接続部分などの劣化によって起きる場合があり、必ずしも給湯器本体を交換しなければならないとは限りません。一方で、長期間使用している給湯器では、本体内部の部品が劣化して水漏れしている可能性もあります。

東京ガスでは、給湯器本体から水漏れしている場合、配管など内部接続部の劣化が考えられ、使用から10年を経過している場合は交換を検討するよう案内しています。また、排気口周辺のサビが目立つ場合には、内部もサビている可能性があるとしています。

参考:ガス給湯器・ガスコンロの寿命・耐用年数・メンテナンス方法

そのため、少量の水漏れであっても「まだお湯が使えるから」と放置せず、まず水漏れしている場所を確認し、メーカーや専門業者へ点検を依頼しましょう。給湯器を10年前後またはそれ以上使用している場合は、修理できるかだけでなく、交換した方がよいかも合わせて確認することが大切です。

リモコンにエラーコードや「88」「888」が表示される

給湯器のリモコンに普段とは違う数字や英数字が表示された場合は、まず取扱説明書やメーカーの公式サイトでコードの意味を確認しましょう。

一般的なエラーコードは、点火不良や温度異常、循環不良など給湯器に発生している不具合の内容を知らせるものです。ただし、コードの意味はメーカーや機種によって異なるため、数字だけで故障箇所を判断することはできません。

一方、「88」「888」は、故障を知らせる一般的なエラーコードとは異なり、長期間使用した給湯器に点検時期を知らせるために表示される場合があります。

リンナイでは、使用期間が10年相当になると点検お知らせ機能が作動し、ガス給湯器のリモコンなどに「88」または「888」を表示すると案内しています。

参考:Rinnai|点検お知らせ機能

そのため、「88」「888」が表示されたからといって、すぐに給湯器が使えなくなるわけではありません。ただし、長期間使用していることを知らせるサインでもあるため、表示を消すだけで済ませず、メーカーの案内に従って点検や交換を検討しましょう。

なお、表示方法や点検の案内はメーカー・機種によって異なります。必ず使用している給湯器の取扱説明書やメーカー公式情報を確認してください。

給湯器は10年を過ぎても使える?使用年数ごとの交換時期の考え方

給湯器の使用年数と交換時期を考えるイメージ

給湯器は、10年を過ぎたからといって必ず故障するわけではありません。ただし、家庭用ガス給湯器では10年が点検・取り替えを考える一つの目安とされているため、問題なく使えていても「まだ動いているから大丈夫」と年数だけで判断しないことが大切です。

日本ガス石油機器工業会(JGKA)では、ガス給湯器の点検・取り替えの目安を10年とし、10年を超えると経年劣化のリスクが高まり、故障や不具合が起こることがあるため、点検または取り替えを推奨しています。

参考:ガス給湯器 点検・取替えの目安は10年

給湯器の使用年数と状態ごとの考え方を整理すると、以下のようになります。

使用年数給湯器の状態対応の目安
10年未満特に不具合がない日常的に状態を確認しながら基本的には継続使用
10年未満不具合があるメーカー等へ点検・修理を相談
10年前後特に不具合がない点検や交換の準備を検討
10年前後不具合がある修理と交換の両方を比較して判断
10年以上特に不具合がない点検を受け、計画的な交換を検討
10年以上不具合がある部品供給や修理費も確認し、交換を優先的に検討
給湯器の使用年数と不具合の有無から点検・修理・交換の目安を確認する判断フロー

この表は一律の交換基準ではありません。実際には給湯器の種類や機種、使用状況、設置環境、不具合の内容などによって適切な対応は変わります。年数を一つの目安としながら、現在の状態と合わせて判断しましょう。

10年未満|不具合がなければ基本的には継続使用

設置から10年未満で、お湯の温度や点火、リモコン表示などに特に異常がなければ、取扱説明書に従って使用しながら、基本的には継続使用を考えられます。

ただし「10年未満だから故障しない」という意味ではありません。設計上の標準使用期間は、期間中に不具合が起こらないことを保証するものではなく、使用頻度や設置環境などによって劣化の進み方も異なります。

日頃から確認しておきたい主なポイントは、以下の通りです。

  • リモコンにエラーコードが繰り返し表示されていないか
  • お湯の温度が以前より不安定になっていないか
  • 給湯器本体や配管から水漏れしていないか
  • これまでとは違う異音や異臭がないか
  • 給湯器本体や排気口周辺に目立つサビやすすがないか

異常が見られた場合は、使用年数が10年未満でも、取扱説明書やメーカーの案内を確認し、必要に応じて点検・修理を依頼しましょう。

また、将来的な交換時期を把握できるよう、給湯器本体の銘板に記載された製造年や型番を一度確認しておくと安心です。

10年前後|故障前に点検や交換準備を始める

設置・使用開始から10年前後になったら、不具合がなくても点検や交換について考え始める時期です。

家庭用ガス給湯器では、設計上の標準使用期間を10年としているメーカーがあり、日本ガス石油機器工業会(JGKA)もガス給湯器の点検・取り替えの目安を10年としています。

10年前後になった段階で確認しておきたいこととしては、以下があります。

  • 給湯器のメーカー・型番・製造年を確認する
  • メーカーの点検制度や点検対象になっているか確認する
  • 現在の給湯器に故障・劣化のサインがないか確認する
  • 交換する場合に必要となる機種や予算を調べておく
  • 利用できる補助制度がないか確認する

メーカーによっては、長期間使用した製品を対象とした「あんしん点検」などの有料点検制度を設けています。例えばリンナイでは、10年が経過した製品を対象に「あんしん点検」を実施しています。

参考:あんしん点検のお申し込み

故障してから交換先を探すよりも、まだ給湯器を使用できている段階で必要な情報を整理しておけば、交換が必要になったときにも落ち着いて判断しやすくなります。

10年以上|不具合がなくても計画的な交換を検討する

10年以上使用している給湯器は、不具合がなくても点検を受け、計画的な交換を検討したい時期です。

10年を超えた給湯器が必ず故障しているわけではありませんが、長期間使用することで部品の経年劣化が進み、故障や不具合につながる可能性があります。日本ガス石油機器工業会(JGKA)でも、ガス給湯器は10年を目安に点検または取り替えるよう案内しています。

また、長期間使用した給湯器では、故障したときに補修用性能部品が入手できるかどうかも確認が必要です。給湯機器の補修用性能部品はメーカーや製品によって保有期間が異なり、例えばノーリツでは生産終了後7〜10年間を目安に保有しています。期間を過ぎると、故障箇所によっては部品がなく修理できない場合があります。

参考:給湯機器の交換・修理・点検・メンテナンスでお悩みのお客さまへ

そのため10年以上使用している場合は、「今も使えるか」だけではなく、次の点も含めて考えることが大切です。

  • 現在、不具合や劣化のサインが出ていないか
  • 点検・修理が可能な状態か
  • 必要な補修用性能部品が残っているか
  • 修理した場合に今後どの程度使用する予定か
  • 突然使用できなくなる前に交換しておく必要がないか

不具合が出ていない場合でも、10年以上使用している給湯器は、故障してから慌てて交換するのではなく、使えているうちに点検や交換の準備を進めておくと安心です。

給湯器は修理と交換どちらがよい?判断したい5つのポイント

給湯器の修理と交換を検討するイメージ

給湯器に不具合が起きたからといって、必ず交換しなければならないわけではありません。使用年数が比較的短く、修理可能な部品があり、修理後も継続して使用できると判断できる場合には、修理で対応できることもあります。

一方、10年前後または10年以上使用している給湯器では、修理費用だけでなく、補修用性能部品の供給状況やほかの部品の経年劣化も含めて交換と比較することが重要です。

修理か交換かを判断するときは、一つの条件だけで決めるのではなく、主に次の5つを確認しましょう。

判断するポイント修理を検討しやすいケース交換を検討したいケース
使用年数使用年数が比較的短い10年前後または10年以上使用している
不具合・修理費故障箇所が限定的で修理費も抑えられる修理範囲が広い、修理費の負担が大きい
補修用性能部品必要な部品が供給されている必要な部品がなく修理できない
修理後の状態今後も継続使用できると判断できるほかの部品も長期間使用している
今後の使い方現在の機能・能力で問題ない号数や機能、省エネ性能などを見直したい

「修理費が○万円を超えたら交換」といった一律の基準はありません。使用年数や故障箇所、必要な部品、修理後にどの程度使用したいかなどを合わせて判断することが大切です。

1. 給湯器を何年使用しているか

修理か交換かを判断するとき、まず確認したいのが給湯器の使用年数です。

前述した通り、家庭用ガス給湯器では10年前後が点検・取り替えを考える一つの目安です。使用年数が比較的短い場合は修理を検討できることがありますが、10年前後または10年以上使用している場合は、修理だけでなく交換も含めて比較しましょう。

ただし、年数だけで修理・交換を決めることはできません。10年未満でも故障の内容によって交換が必要になることがありますし、10年を超えていても、点検結果や補修用性能部品の供給状況によっては修理できる場合があります。

給湯器を何年使用しているか分からない場合は、本体の銘板に記載された製造年や型番を確認しましょう。製造年だけでは正確な設置年月が分からない場合もあるため、購入時の書類や工事記録が残っていれば合わせて確認します。

2. 不具合の内容と修理費用

修理か交換かを判断するときは、「どこが故障しているのか」と「修理するといくらかかるのか」を確認することも重要です。

同じ「お湯が出ない」「エラーが表示される」といった症状でも、故障箇所によって必要な部品や修理内容は異なります。そのため、症状だけを見て修理費用を判断することはできません。

メーカーの修理料金も、故障内容によって大きく異なります。リンナイではエラーコードごとに修理料金の目安を案内していますが、実際の料金は交換部品や作業内容、設置状況などによって変わり、訪問時には修理を行わなくても出張費や故障診断料などが発生する場合があります。

参考:修理のお申し込み

そのため、修理費が高いか安いかだけを見るのではなく、実際の修理見積もりを確認したうえで、交換する場合の費用や今後の使用予定と比較しましょう。

特に10年前後使用している場合は、今回の故障箇所を直しても今後ほかの部分に不具合が生じる可能性があるため、修理費用だけで判断しないことがポイントです。

3. 補修用性能部品が残っているか

給湯器の故障箇所が分かっていても、修理に必要な補修用性能部品が入手できなければ、修理できないことがあります。

補修用性能部品とは、製品の機能や性能を維持するために必要な修理用部品のことです。保有期間はメーカーや製品によって異なります。

例えばノーリツでは、給湯機器の補修用性能部品について、生産終了後7〜10年間を保有すると案内しています。

参考:給湯機器の交換・修理・点検・メンテナンスでお悩みのお客さまへ

ここで注意したいのは「給湯器を10年使ったら部品がなくなる」という意味ではないことです。部品の保有期間は使用開始日ではなく、生産終了や製造打ち切りを起点として定められているため、同じ使用年数でも機種によって修理できるかどうかは異なります。

長く使用している給湯器を修理する場合は、メーカー名と型番を確認し必要な部品が供給されているかも合わせて確認しましょう。

4. 修理後に別の部品が故障する可能性

長期間使用した給湯器では、一つの部品を修理してもほかの部品まで新品になるわけではありません。

給湯器は、熱交換器や点火装置、制御基板、ファンなど複数の部品で構成されています。長年使用している場合は、それぞれの部品が同じ期間使用されているため、今回故障した箇所を修理したあとに、別の箇所で不具合が発生する可能性も考えておく必要があります。

そのため、特に10年前後または10年以上使用している場合は、修理を依頼する際に今回どの部品を修理・交換するのかだけでなく、修理後も継続して使用できる状態か、ほかに劣化している箇所はないかも確認しておきましょう。さらに、今後別の不具合が起きた場合にも補修用性能部品を入手できるかまで確認しておくと、修理を続けるか交換するかを判断しやすくなります。

なお、メーカーによる点検を受けた場合でも、その後故障しないことや将来の安全性まで保証されるものではありません。リンナイも、点検はその時点で点検基準に適合しているかを確認するもので、その後の安全を担保するものではないと案内しています。

参考:あんしん点検後は製品の安全が保証されますか?

修理費用だけを見るのではなく、給湯器全体の使用年数と今後どのくらい使いたいかを含めて、交換との費用・メリットを比較しましょう。

【カラコルのリフォーム担当者からのアドバイス】

修理と交換で迷ったときは、修理見積もりの金額だけで判断せず、給湯器の使用年数や今回修理・交換する部品に加えて、ほかに劣化が見られる箇所がないか、今後も補修用性能部品を入手できるかまで確認しておくと比較しやすくなります。

特に10年前後使用している給湯器では「今回の不具合を修理できるか」と「修理したあとも継続して使用するか」を分けて考えることがポイントです。

5. 今後も同じ給湯器を使い続けたいか

修理か交換かを考えるときは、現在の給湯器をそのまま使い続けたいかどうかも判断材料になります。

今の給湯器の機能や能力に特に不満がなく、修理で継続使用できる状態であれば無理に機種を変更する必要はありません。

一方、交換する場合は、これまで使用してきた給湯器をそのまま置き換えるだけでなく、現在の暮らしに合っているかを見直す機会にもなります。

確認しておきたいポイントとしては、以下があります。

  • 家族人数やお湯の使用量に現在の号数が合っているか
  • 追いだきや自動湯はりなど、必要な機能が備わっているか
  • 床暖房や浴室暖房など、現在使用している設備との接続が必要か
  • 従来型給湯器から高効率給湯器への変更を検討するか
  • ガス給湯器からエコキュートなど、給湯方式そのものを変更するか

例えば、交換を機に従来型のガス給湯器から高効率給湯器へ変更することも選択肢の一つです。ただし、省エネ性能だけで決めず、本体価格や工事内容、設置条件、家族構成、今後の生活スタイルなども含めて検討しましょう。

ただし、省エネ性能だけで交換機種を決めるのではなく、本体価格や工事内容、現在の設置条件、家族構成、今後の生活スタイルなどを含めて検討することが大切です。

号数や給湯方式、メーカーごとの違いについては本記事では深掘りせず、修理か交換かを考える際に「現在の給湯器をそのまま使い続けることが最適か」を見直す判断材料として考えておきましょう。

給湯器の寿命を縮める原因と長く安全に使うためのポイント

給湯器を長く安全に使用するための点検イメージ

給湯器の劣化の進み方は、使用年数だけで決まるものではありません。使用頻度や設置環境、日頃の使い方によっては、設計上の標準使用期間より早く経年劣化が進む可能性があります。

給湯器を安全に使い続けるために注意したい主なポイントを整理すると、以下の通りです。

確認したいポイント注意したい内容
使用頻度・設置環境標準的な条件を大きく超える使用頻度や、高温・多湿、塩害などの環境では劣化が早まる可能性がある
給排気口の周辺荷物や洗濯物、養生シートなどで給排気口をふさがない
冬季の凍結機種ごとの取扱説明書に従って凍結予防を行う
入浴剤使用している給湯器で使用できる成分・製品か確認する
日常のお手入れフィルターなど、取扱説明書で指定されている箇所を適切に清掃する
異常があるとき異音・異臭・水漏れなどを放置せず、必要に応じて点検を依頼する

「この方法を行えば給湯器の寿命が必ず○年延びる」というものではありません。給湯器の状態は機種や使用条件によって異なるため、メーカーが指定する使用方法やお手入れ方法を守り、異常があれば早めに確認することが大切です。

使用頻度や設置環境によって劣化の進み方は変わる

同じ給湯器でも、使用頻度や設置されている環境によって経年劣化の進み方は異なります。

リンナイでは、家庭用ガス給湯器について、標準的な使用条件を超える使用頻度や、通常とは異なる環境で使用すると、設計上の標準使用期間より早く経年劣化が起きる可能性があると案内しています。

具体的には、次のような条件が挙げられています。

  • 標準的な条件を大きく超える使用頻度
  • 高温・多湿の環境
  • 海岸近辺などの塩害地域
  • 海抜1,000mを超える高地
  • 温泉水・井戸水・地下水などを使用する環境

参考:ガス給湯器・ガスふろ給湯器の設計上の標準使用期間

そのため「一般的に10年が目安だから、自宅の給湯器も必ず10年使える」とは限りません。設置環境や使い方が標準的な条件と大きく異なる場合は、使用年数だけではなく給湯器の状態も確認することが重要です。

給湯器を交換する際にも、現在の給湯器の使用状況や設置場所を確認したうえで、住宅や暮らし方に合った機種・設置方法を検討しましょう。

給湯器の周囲や給排気口をふさがない

給湯器の給気口や排気口が荷物やシートなどでふさがれると、正常に給排気できず、異常着火や機器の破損、発火などにつながるおそれがあります。

NITE(製品評価技術基盤機構)でも屋外設置式ガス給湯器の事故について、給排気口の周辺に物を置いたり外壁塗装工事の養生シートで給排気口をふさいだりしないよう注意を呼びかけています。

給湯器の周辺では、特に以下の点を確認しましょう。

  • 給排気口の前に荷物を置かない
  • 給湯器の近くに洗濯物を干さない
  • 給湯器本体を毛布やビニールシートなどで覆わない
  • 外壁塗装などの工事中は、養生シートやテープで給排気口がふさがれていないか確認する
  • 給湯器の周囲を板や囲いなどで塞がない

必要な離隔距離や設置条件は給湯器によって異なるため「何cm空ければよい」と自己判断せず、使用している機種の取扱説明書や施工説明書を確認してください。

参考:製品安全情報マガジン Vol.489 11月25日号「ガス給湯器、ガスこんろの事故」

凍結対策は取扱説明書に従う

冬季は、給湯器本体や配管内の水が凍結し、お湯や水が出なくなったり、配管や機器が破損して水漏れしたりすることがあります。

凍結予防の方法は機種によって異なります。給湯器には凍結予防ヒーターや自動ポンプ運転などの機能を備えた製品がありますが、給湯栓から少量の水を流す方法や、長期間使用しない場合の水抜きが必要になる場合もあります。

そのため寒波が予想される場合は、使用している給湯器の取扱説明書を確認し、指定された方法で対策してください。

追いだき機能付きの給湯器では、浴槽内の水を循環させて凍結を予防する機種もあります。必要な水位などもメーカー・機種によって異なるため、自己流ではなく取扱説明書に従いましょう。

参考:給湯器の凍結予防の対処方法は?

また長期間家を空ける場合などは、水抜きが必要になることがあります。ノーリツでも長期不在時には機器内の水が凍結して破損する可能性があるため、製品ごとの取扱説明書に従って水抜きを行うよう案内しています。

参考:寒波・凍結・積雪の場合

入浴剤は使用している給湯器の対応可否を確認する

追いだき機能を使用する場合、入浴剤の種類によっては給湯器やふろ配管の故障につながる可能性があります。

ただし「にごり湯はすべて使えない」「中性なら必ず使える」など一律に判断することはできません。使用できる入浴剤はメーカーや機種によって異なるため、給湯器の取扱説明書やメーカーの公式情報を確認することが重要です。

例えばリンナイでは、一部の対応製品を除き、故障の原因になる可能性があるものとして次のような入浴剤・成分を挙げています。

  • 硫黄・酸・アルカリ・塩分を含むもの
  • 発泡系やバスバブル
  • 生薬など固形物を含むもの
  • ミルク配合成分やとろみ系のもの
  • 一部のにごりタイプやパウダー配合タイプ

参考:給湯器|お風呂に使用できる入浴剤は?

入浴剤の商品パッケージに「追いだき機能付き給湯器で使用可能」と記載されていても、使用している給湯器側の条件と一致するとは限りません。判断に迷う場合は、入浴剤だけでなく給湯器メーカー側の案内も確認しましょう。

メーカー指定のお手入れ・点検を行う

給湯器を安全に使用するためには、取扱説明書で指定されている日常のお手入れを行うことも大切です。

給湯器の種類や機種によってお手入れする場所や頻度は異なりますが、代表的な確認箇所には以下があります。

  • 給湯器本体や周囲に異常がないか確認する
  • 浴槽の循環アダプターのフィルターを清掃する
  • 水抜き栓のフィルターに汚れや詰まりがないか確認する
  • 給排気口の周辺に物や汚れがないか確認する

ノーリツでは、浴槽の循環アダプターのフィルターが詰まると、お湯が適温にならないおそれがあるため、こまめな清掃を案内しています。また、水抜き栓のフィルターにゴミなどが詰まると、お湯の出が悪くなったり、お湯にならなかったりする場合があります。

参考:給湯機器の掃除・お手入れ方法

ただし、お手入れの頻度や方法をすべての給湯器で一律に決めることはできません。「月1回」「週1回」などと自己判断せず、使用している機種の取扱説明書に記載された方法・頻度を優先してください。

異音・異臭・水漏れなどの異常を放置しない

給湯器を長く安全に使用するうえでは、普段とは違う異常をそのままにしないことも大切です。

前述したように、これまでとは違う大きな異音や異臭、水漏れ、黒い煙やすす、エラー表示などが見られる場合は、給湯器に何らかの不具合が起きている可能性があります。

この章では寿命を縮める原因や日頃の使い方を中心に解説しているため、異常が現れた場合の原因や具体的な判断については前述の「給湯器の交換時期を知らせる主な故障・劣化サイン」を確認してください。

異常を感じた場合は「まだお湯が出るから使える」と判断して放置せず、取扱説明書やメーカーの案内を確認し、症状に応じてメーカーやガス会社、専門業者へ相談しましょう。

給湯器の交換を考え始めたら確認しておきたい4つの情報

エコキュートを点検・メンテナンスする作業員

「そろそろ給湯器を交換した方がよいかもしれない」と感じたら、相談する前に、現在使用している給湯器について分かる範囲で情報を整理しておくとスムーズです。

すべてを自分で調べてから相談する必要はありませんが、メーカー名や型番、設置状況、不具合の症状などが分かれば、現在の状態や交換方法について話を進めやすくなります。

特に確認しておきたいのは、以下の4つです。

確認する情報確認しておきたい内容
給湯器本体の情報メーカー名・型番・製造年月・わかれば号数やガス種
設置場所・設置状況壁掛け・据え置き・PS設置など。本体や配管、周囲の写真
現在の症状お湯が出ない、温度が不安定、異音・水漏れ、エラーコードなど
現在の給湯方式・熱源都市ガス・LPガス・石油・エコキュートなど

これらは、給湯器の使用年数を把握するだけでなく、修理・交換の判断や、交換できる機種・工事方法を検討するための基本情報になります。

給湯器本体の銘板シール|メーカー名・型番・製造年月

まず確認したいのが、給湯器本体に表示されているメーカー名・型番・製造年月です。

給湯器には、製品を特定するための銘板やラベルが付いており、製品によって次のような情報を確認できます。

  • メーカー名
  • 型番・型式
  • 製造番号
  • 製造年月・製造年
  • ガス給湯器の場合はガス種など

リンナイでも、ガス給湯器の製造年は本体の銘板やラベルで確認できると案内しています。

参考:点検・取替の目安

ここで注意したいのは、製造年月と設置年月は必ずしも同じではないことです。銘板から分かるのは基本的に製造時期なので、実際にいつ設置したかを確認したい場合は、交換時の契約書・保証書・工事記録なども確認してみましょう。

銘板の位置はメーカーや機種によって異なります。文字が読み取れる場合は、メーカー名や型番をメモするだけでなく、スマートフォンで銘板全体を撮影しておくと、相談時に情報を伝えやすくなります。

設置場所|壁掛け・据え置き・PS設置と周囲の写真

給湯器を交換するときは、現在どのような場所・方法で設置されているかも重要な確認事項です。

ガス給湯器には、屋外壁掛形のほか、マンションなどで使われるPS(パイプシャフト)標準設置形、PS扉内設置形、PSアルコーブ設置形など複数の設置形態があります。

ノーリツでも、ガス給湯機器についてさまざまな設置形態を案内しています。

参考:ガス給湯機器 設置形態について

特にマンションなどのPS設置では、現在の設置方法や排気方向などによって対応する機種が異なる場合があります。そのため、「壁掛けか据え置きか」だけでなく、給湯器の周囲まで確認しておくことが大切です。

相談するときは、可能であれば次のような写真を用意しておくと、現在の設置状況を伝えやすくなります。

  • 給湯器本体全体が分かる写真
  • 銘板・型番が読める写真
  • 本体下部の配管が分かる写真
  • 給湯器と壁・周辺設備との位置関係が分かる写真
  • マンションの場合はPSや扉を含めた設置状況が分かる写真

写真だけで正式な施工方法や見積もりを確定できるとは限りませんが、相談時に現在の状況を共有するための資料として役立ちます。

現在発生している症状・リモコンのエラーコード

給湯器に不具合が出ている場合は「故障している」とだけ伝えるのではなく、どのような症状が、いつ、どの程度発生しているかを整理しておくと状況を伝えやすくなります。

確認しておきたい内容としては、以下があります。

  • お湯がまったく出ないのか、ときどき出ないのか
  • 設定温度にならない、途中で水になるなどの症状があるか
  • 点火しにくい、追いだきできないなどの症状があるか
  • 異音・異臭・水漏れなどがあるか
  • いつ頃から症状が発生しているか
  • すべての蛇口で発生するのか、特定の場所だけなのか
  • リモコンにエラーコードが表示されているか

リモコンにエラーコードが表示されている場合は、数字や英数字をメモするか、表示された状態を写真に残しておきましょう。

エラーコードの内容はメーカーや機種によって異なります。例えばリンナイでは、公式Q&Aからガス給湯器のエラーコードを検索できるようになっています。

またパロマも修理依頼前に確認する情報として、ガス器具の型式名と故障の状態・エラーコードを挙げています。

参考:アフターサービス体制のご案内

エラーコードが分かっていても、表示だけで修理か交換かを自己判断する必要はありません。取扱説明書やメーカーの案内で確認できる対応を行い、それでも改善しない場合は点検・修理を相談しましょう。

現在の給湯方式|都市ガス・プロパンガス・石油・エコキュート

給湯器を交換するときは、現在どのような給湯方式・熱源を使用しているのかも確認しておきましょう。

主な給湯方式には、以下があります。

現在の給湯方式確認しておきたいこと
都市ガス使用しているガス種、給湯器の型番・号数など
LPガス(プロパンガス)LPガス用機器であること、給湯器の型番・号数など
石油給湯機使用している給湯機の型番、灯油タンクや設置状況など
エコキュートヒートポンプユニット・貯湯タンクの型番や設置状況など

ガス給湯器では、現在供給されているガスの種類に合った製品を選ぶ必要があります。ノーリツでも、供給ガス種に合った機種を選ぶよう案内しています。

リンナイも同じ型式の製品に都市ガス用とLPガス用が用意されている場合があり、購入時には型式だけでなくガス種も指定する必要があると案内しています。

参考:ガス器具全般|型式で都市ガス用とプロパンガス用どちらに対応しているか分かりますか?

なお、都市ガスからエコキュートへ変更するなど、給湯方式そのものを変える場合は、単純な本体交換とは工事内容が異なる可能性があります。本記事では給湯方式ごとの比較までは深掘りせず、交換相談の際に現在の方式を伝えられるよう確認しておきましょう。

ただし、型番や製造年が分からない、給湯方式が判断できないといった場合でも、すべて自分で調べてから相談する必要はありません。確認できる範囲の情報や写真を用意して、リフォーム会社などへ相談してください。

給湯器の寿命や故障をきっかけに交換を検討している方は、現在の設置状況や希望する機能も含めて相談してみましょう。

▶︎ 給湯器交換リフォーム

交換できる機種や工事について具体的に相談したい場合は、無料相談・お問い合わせも利用できます。

給湯器を交換するなら補助金や依頼先も確認する

給湯器の交換を検討するときは、利用できる補助制度がないか、あわせて確認しておきましょう。対象となる給湯器へ交換する場合、国や自治体の補助制度を利用できる可能性があります。

2026年には、経済産業省の「給湯省エネ2026事業」が実施されており、一定の性能要件を満たしたエコキュート、ハイブリッド給湯機、エネファームなどが補助対象となります。

補助額は給湯器の種類や性能要件、加算条件などによって異なるため、交換機種を決める前に最新の対象条件と補助額を確認することが大切です。

参考:給湯省エネ2026事業「事業概要」

給湯省エネ2026事業の対象となる給湯器や補助額、申請条件などについては、以下の記事で詳しく解説しています。

また、補助金の利用を考えている場合は、給湯器だけでなく依頼先の確認も重要です。

給湯省エネ2026事業では消費者が自分で補助金を申請するのではなく、あらかじめ登録された「給湯省エネ事業者」が交付申請などの手続きを行います。登録されていない事業者との契約は、この制度の補助対象になりません。

参考:給湯省エネ2026事業「申請手続きの詳細【購入・工事タイプ】」

なお給湯省エネ事業者として登録されていること自体は、国や事務局が施工品質などを評価して「優良事業者」と認定していることを意味するものではありません。給湯器交換の依頼先を選ぶときは、補助金への対応だけでなく見積もり内容や施工内容、保証・アフターサービス、相談時の対応なども確認しましょう。

給湯器交換の主な依頼先や、それぞれの違い、業者選びで確認したいポイントについては、以下の記事で詳しく解説しています。

給湯器の寿命・交換時期に関するよくある質問

給湯器の寿命や交換時期について、よくある質問をまとめました。10年を超えた給湯器の考え方や「88」「888」の表示、交換工事にかかる時間など、交換を検討するときに気になりやすいポイントを簡潔に解説します。

Q. 給湯器は何年くらい使えますか?

家庭用ガス給湯器は、10年前後が点検や交換を考える一つの目安です。

日本ガス石油機器工業会(JGKA)は、ガス給湯器の点検・取り替えの目安を10年としています。ただし、10年はすべての給湯器が故障する時期ではなく、実際の使用期間は機種や使用頻度、設置環境などによって異なります。

10年前後になったら、不具合の有無も確認しながら点検や交換の準備を検討しましょう。

参考:ガス給湯器 点検・取替えの目安は10年

Q. 10年経った給湯器は壊れていなくても交換すべきですか?

10年経ったからといって必ず交換しなければならないわけではありませんが、点検や交換を検討したい時期です。

家庭用ガス給湯器では、設計上の標準使用期間を10年としているメーカーがあります。問題なく使えていても長期使用による経年劣化は考えられるため、「まだ動いているから大丈夫」と判断せず、状態を確認しましょう。

10年以上使用している場合は、不具合の有無だけでなく、修理できるか、補修用性能部品が残っているかなども含めて交換を検討することが大切です。

参考:点検・取替の目安

Q. 給湯器を20年近く使い続けても大丈夫ですか?

20年近く使用している給湯器は、そのまま使い続けることを前提にせず、点検や交換を検討することをおすすめします。

家庭用ガス給湯器の10年という目安を大幅に超えており、補修用性能部品が入手できず、故障しても修理できない可能性があります。

NITE(製品評価技術基盤機構)でも、製造後約18年のガス給湯器で漏水や腐食が進んで異常着火した事例や、設置後30年以上の製品で経年劣化が事故につながった事例を公表しています。

現在問題なく使用できていても20年近く経過している場合は、故障を待つのではなく早めにメーカーや専門業者へ相談しましょう。

参考:製品安全情報マガジン Vol.471 2月25日号「ガス給湯器の事故」

Q. リモコンの「88」「888」は故障ですか?

「88」「888」は、故障ではなく点検時期を知らせる表示の場合があります。

例えばリンナイでは使用期間が10年相当になると点検お知らせ機能が作動し、ガス給湯器のリモコンなどに「88」または「888」を表示します。ノーリツやパロマでも、長期使用した給湯機器について「88」「888」による点検時期のお知らせを案内しています。

表示されたからといってすぐに使用できなくなるわけではありませんが、長期間使用していることを知らせるサインです。使用しているメーカー・機種の案内を確認し、点検や交換を検討しましょう。

参考:点検お知らせ機能

参考:給湯機器リモコンの88・888表示→点検をおすすめしています。

参考:点検お知らせ機能

Q. 給湯器の交換工事は何時間くらいかかりますか?

同等タイプの給湯器への交換であれば、数時間程度で完了するケースがありますが、実際の工事時間は設置状況や工事内容によって異なります。

例えば東京ガスでは、一般的な給湯器の交換工事について1時間半〜2時間程度を目安としています。ただし給湯器の種類や設置場所、配管工事の有無、給湯方式の変更などによって長くなる場合があります。

交換を依頼するときは、工事時間だけでなく当日の作業内容やお湯が使えない時間についても事前に確認しておくと安心です。

参考:給湯器の交換にかかる時間は?工事までの日数や作業時間を詳しく解説!

Q. 給湯器の「寿命」と「耐用年数」は同じ意味ですか?

給湯器の「寿命」と「耐用年数」は、必ずしも同じ意味ではありません。

一般に寿命は「実際にどのくらい使用できるか」を表す言葉ですが「耐用年数」は文脈によって意味が異なり、税務上の「法定耐用年数」を指す場合もあります。税務上の耐用年数は減価償却のための基準であり、給湯器の実際の寿命や交換時期を示す数字ではありません。

給湯器の交換時期を判断するときは、税務上の耐用年数ではなく設計上の標準使用期間や実際の使用年数、不具合の有無などを確認しましょう。

参考:主な減価償却資産の耐用年数表

まとめ|給湯器は10年前後を目安に症状を見ながら計画的に交換を検討しよう

給湯器は、10年前後が点検や交換を考え始める一つの目安です。ただし、10年を過ぎたからといって必ず故障するわけではなく、反対に10年未満であっても不具合が起こることはあります。

交換時期を判断するときは、使用年数だけでなく、次のポイントを合わせて確認しましょう。

  • お湯の温度が安定しない、異音・異臭、水漏れ、エラー表示などの症状がないか
  • 現在の不具合を修理できるか、修理費用はどの程度か
  • 補修用性能部品が残っているか
  • 修理後も同じ給湯器を使い続けるか
  • 交換する場合、現在の暮らしに合った機種・給湯方式は何か

特に10年前後または10年以上使用している給湯器で不具合が出ている場合は、「まだ使えるか」だけではなく、修理と交換の両方を比較して判断することが大切です。

交換を考え始めたら、給湯器本体のメーカー名・型番・製造年月、設置場所、現在の症状やエラーコード、給湯方式などを分かる範囲で整理しておくと相談を進めやすくなります。

また交換する給湯器によっては補助制度を利用できる可能性があります。補助金を利用したい方は、対象製品や申請条件を交換前に確認しておきましょう。

給湯器をどこへ依頼すればよいか迷っている方は、依頼先ごとの違いや、見積もり・保証・アフターサービスなどの確認ポイントもチェックしておくと安心です。

カラコルでは、給湯器交換リフォームのご相談を受け付けています。使用年数や現在の症状、設置状況などを踏まえて交換を検討したい方は、まずは給湯器交換リフォームのページをご確認ください。

▶︎ 給湯器交換リフォーム

「交換が必要か分からない」「現在の給湯器からどのような機種へ交換できるか相談したい」といった場合も、お気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者

記事の監修者

玉置容子

株式会社ヤマヒサにて25年以上にわたり勤務する中で、新築注文住宅のインテリアコーディネーターとして長く従事し(500棟以上)、その後のリノベーションのプランニングやリフォーム提案営業などの様々な経験をを活かし、現在はマーケティングを担う部門にて、戸建並びにマンションのリフォーム・リノベーションなどのウェブプロモーションを担当しています。
【保有資格】
2級建築士 インテリアコーディネーター 色彩検定2級