部屋の雰囲気を変えたり機能性を高めてくれる、床材の張り替えリフォーム。
古くなった床材を新しいものにするために張り替えを検討している方も少なくないでしょう。
しかし、実際に張り替えるとなると、方法や費用などいろいろと気になることが出てくるのではないでしょうか。
そこでここでは、床の張り替えリフォームついて詳しく解説します。
張り替える上で最も気になるポイントである費用についてはもちろん、張り替えに用いられる工法の種類、張り替えリフォームをする際の手順などを紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
床の張り替えリフォームにかかる費用の相場
床を張り替える上で気になるのが、リフォームにかかる費用について。
床の張り替えリフォームにかかる費用は、床材や工法によって異なります。
6畳の部屋の床を張り替えるケースを例に、工法別の費用相場について紹介します。
上張りと張り替え
床の張り替えリフォームには、「上張り」と「張り替え」という2種類の工法が用いられます。
上張りは、「重ね張り」とも呼ばれる、既存の床材の上から新しい床材を施工していく工法です。
既存の床材を撤去しないので、張り替えに比べて費用を安く抑えられるメリットがありますが、既存床に重ねて張るため隣室との段差ができやすいので注意が必要です。
一方、張り替えは、一度既存の床材を撤去してから新しい床材を施工していく工法です。
既存の床材を撤去するので費用は高くなりますが、床の高さを調整したり、既存の床材の種類に左右されずに施工できるというメリットがあります。
フローリング
床をフローリングに張り替えリフォームする際の工法別の費用相場は以下のとおりです。
上張り(6畳) | 約15万円~ |
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張り替え(6畳) | 約25万円~ |
床を張り替える際は、既存の床の施工の工法や床下の構造などを確認する必要があります。
マンション床の施工方法は2種類あります。
- 直張り工法:コンクリートの床スラブの上に直接床材を張る方法
- 二重床工法:床スラブに支持脚などをたて、下地組をして床材を張る方法
例えば、直床工法から二重床工法に変更してリフォームすると、段差解消できる、間取りの変更がしやすい、下地を新しくつくるため美しい仕上がりになる、などのメリットがありますが、費用はかなり高くなります。
施工方法などはリフォーム業者をに相談し、アドバイスをもらうとよいでしょう。
クッションフロア
安価な床材として知られるのがクッションフロアです。
クッションフロアは張り替えの費用を抑えたいときにおすすめの床材ですが、床をクッションフロアに張り替えリフォームする際の工法別の費用相場は以下の通りです。
上張り(6㎡まで) | 約5万円~ |
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張り替え(6㎡まで) | 約6万円~ |
クッションフロアに張り替える場合も上張りにするか張り替えるかで費用が変わりますが、フローリングに張り替えるケースに比べ、費用が抑えられているのがわかります。
フロアタイル
クッションフロアは安価な床材なので、見た目や質感がどうしてもチープに感じられてしまいがちです。
一方、フローリングは木質系材料を使用した床材で質感が高い分、コストも掛かるというデメリットがあります。
そのクッションフロアとフローリングのデメリットを解消してくれるのが、フロアタイルです。
フロアタイルは塩ビ素材のタイルで、クッションフロアよりも質感の高い素材でもあります。
クッションフロアに比べると若干高くなりますが、フローリングほど高くはないので、費用を抑えつつ質感にも妥協したくない方におすすめです。
床をフロアタイルに張り替えリフォームする際の工法別の費用相場は以下の通りです。
上張り(6㎡まで) | 約6万円~ |
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張り替え(6㎡まで) | 約8万円~ |
カーペット
日本の住宅に用いられるケースはそれほど多くありませんが、高級感を演出したいときにおすすめなのがカーペットです。
カーペットは他の床材に比べて遮音性が高いという特徴があるので、小さなお子さんのいる住宅のリフォームにも用いられます。
床をカーペットに張り替えリフォームする際の工法別の費用相場は以下の通りです。
上張り(6畳) | 約8万円~ |
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張り替え(6畳) | 約12万円~ |
畳
和室に用いられる畳は、他の床材とは施工の仕方が異なります。
まず1つめの施工方法が、表替えと呼ばれる方法です。
畳には畳表に「い草」が用いられていますが、表替えでは畳床はそのまま再利用し、この「い草」を新しいものに交換していきます。
一方、他の床材における張り替えと似たイメージの施工方法にあたるのが、畳の新調です。
既存の畳を撤去し、畳床と畳表を新しいものに入れ替えていきます。
床を畳に張り替える際の工法別の費用相場は以下のとおりです。
表替え | 約5万円~ |
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新調 | 約12万円~ |
床の張り替えリフォームを成功させるためのポイント
床の張り替えリフォームの満足度を少しでも高めたいのであれば、リフォームを成功させるためのポイントを押さえておくことが大切です。
主なポイントとしては、以下の3点が挙げられます。
- 費用を抑える方法を把握しておく
- 床の張り替えリフォームの実績が豊富な業者に依頼する
- 事例をチェックしてイメージややりたいことを明確にしておく
費用を抑える方法を把握しておく
床の張り替えリフォームを検討している方の中には、「なるべく費用を抑えて張り替えを行いたい」と考えている方もいるかと思います。
そういった方が把握しておきたいのが、下記床の張り替えリフォームの費用を抑える方法です。
- 相見積もりを行う
- 張り替えではなく上張りを検討する
- グレードにこだわり過ぎない
- 補助金や助成金を活用する
相見積もりは複数のリフォーム業者に見積もりを作成してもらう方法で、複数の業者に見積もりを出してもらうことで適正価格を知って依頼できるようになります。
さらに、よりリーズナブルな価格で施工してくれる業者を見つけられるようにもなります。
また、張り替えと上張りではリフォームの価格が異なるので、なるべく安く抑えたいときは上張りでの対応を検討するべきです。
床材はさまざまなメーカーからさまざまな製品が発売されていますが、製品のグレードによって価格が大きく異なるので、グレードにこだわり過ぎないようにしましょう。
床材を、介護のことを考えて滑りにくい素材のものに変更したり、段差解消や衝撃を緩和できる床材に変更するなど、リフォームの内容によっては補助金や助成金を申請できる可能性があるので、費用を抑えたいのであれば積極的に活用するようにしてください。
床の張り替えリフォームの実績が豊富な業者に依頼する
床の張り替えリフォームの満足度に大きく影響するのが、施工を依頼する業者選びです。
床の張り替えにはほとんどのリフォーム業者が対応していますが、施工技術は業者によって異なります。
非常にきれいに仕上げてくれる業者もあれば、仕上がりが気になるような施工をする業者もいます。
そのため、業者選びは慎重に行わなくてはいけません。
業者選びのポイントはいくつかありますが、満足できるリフォームにしたいのであれば、床の張り替えリフォームの実績が豊富な業者を選んで依頼するようにしましょう。
実績が豊富な業者は施工技術も高い傾向があるので、こちらのイメージどおりに仕上げてくれます。
また、実績のある業者はノウハウもあるので、こちらの意図を汲んで的確に提案してくれたりもします。
何より、実績のあるリフォーム業者の方が安心して任せられるので、業者のホームページで施工事例などをチェックし、しっかりとした実績があるかどうかチェックするようにしましょう。
事例をチェックしてイメージややりたいことを明確にしておく
リフォームの満足度を向上させるには、自分がやりたいことのイメージをリフォーム業者にしっかりと伝えることが大切です。
そこでぜひ実践してほしいのが、事例のチェックです。
床の張り替えリフォームを行った方の事例をチェックすることで、自分がやりたいことや思い描く完成イメージをリフォーム業者の担当者に伝えられるようになります。
事例をチェックする際は、闇雲に目を通すのではなく、自分が思い描く完成イメージに近いものを中心に目を通すようにしましょう。
また、事例にリフォームのポイントなどが記載されている場合は、それらをメモに残しておくと、打ち合わせのときにイメージや要望をより伝えやすくなります。
床を張り替えリフォームするときの注意点
床の張り替えリフォームにはいくつか注意点もあります。
主な注意点としてあげられるのが、以下の3点です。
- DIYでの対応を避ける
- 分譲リフォームでは管理規約を確認する
- 賃貸物件の床の張り替えは原状回復できる方法で対応する
DIYでの対応を避ける
最近はDIYがブームになり、YouTubeなどのSNSでDIYでの床の張り替えに関する情報が発信されているため、DIYでの対応を検討しているという方もいるかと思いますが、DIYでの施工はおすすめできません。
床の張り替えはSNSなどで発信されているほど簡単なリフォームではありません。
きれいに仕上げるには技術が求められますし、正しい方法で施工しないとカビなどのトラブルに発展してしまいかねません。
DIYの魅力としては、張り替えにかかる費用を抑えられる点があげられますが、工具の購入費用なども含めるとそこまで節約できないので注意が必要です。
「自分で施工した結果、うまくいかず、結局業者に依頼することになった」という事例も少なくないので、DIYでの対応は避けてプロに任せるようにしましょう。
分譲リフォームでは管理規約を確認する
分譲マンションは、専有部分であれば比較的自由にリフォームできます。
部屋の床も専有部分にあたるため、床材の張り替えリフォームを行うこともできますが、管理規約によって工事の内容に制限が設けられているケースもあるため注意しなくてはいけません。
管理規約はそのマンションに住んで生活する上でのルールをまとめたものですが、リフォームを行う際のルールについても記載されています。
ルールはそれぞれのマンションによって異なりますが、事前の管理組合への届け出が必要な場合や特定の床材への変更が制限されていることも。
ファミリー向けのマンションだと、防音性の高い床材の使用が義務付けられていることもあります。
管理規約を確認せずに勝手に張り替えを実施してしまうと、思わぬトラブルに発展する可能性もあるので、必ず管理規約を確認し、ルールを守りながら対応しましょう。
貸物件の床の張り替えは原状回復できる方法で対応する
賃貸物件の床を張り替える際はより注意が必要です。
賃貸物件の所有者は、住民ではなく大家などのオーナーです。
そのため、DIYで対応するにしても勝手に行うことはできません。
床材の劣化が進み、生活に支障が出る場合は大家に相談することで対応してもらえますが、「部屋の雰囲気を変えたい」などの個人的な理由で張り替える場合は自己責任で対応する必要があります。
賃貸物件では、退去時に原状回復して部屋を明け渡す必要があるので、張り替えた床の状態によっては修繕費用を請求されることもあります。
賃貸物件での床材の変更は、既存の床材の上から設置できる製品を用いるなど、原状回復を前提とした方法で対応するようにしましょう。
まとめ
床を張り替えるリフォームは、リフォーム後のトラブルを避けるためにも、DIYで対応するのではなく、リフォーム業者に依頼するようにしましょう。
張り替えにかかる費用の相場は、部屋の広さや選ぶ床材、施工を依頼する業者などさまざまな条件で異なります。
そのため、まずはリフォーム業者を探し、気になる業者に見積もりの作成を依頼してみてください。
また、床の張り替えリフォームを成功させるためのポイントとなる、
- 費用を抑える方法を把握しておく
- 床の張り替えリフォームの実績が豊富な業者に依頼する
- 事例をチェックしてイメージややりたいことを明確にしておく
なども意識しながらリフォームを進めるようにしましょう。