換気扇はカビの元となる湿気が溜まりがちな浴室の換気を行うための住宅設備です。
浴室に備え付けられている欠かせない設備ですが、しばらく使い続けていると調子が悪くなったり、喚起能力が弱ってしまうことがあります。
実際「最近換気扇の調子が悪い」「換気扇を交換するタイミングなのかも…」と感じている方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、浴室の換気扇交換について詳しく解説します。
浴室の換気扇の寿命や交換するタイミングの目安に触れながら、交換をどこに依頼すればよい良いのか、交換する際の費用相場や注意点などについて解説していきますいくので、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
浴室の換気扇の寿命
製品や使い方、使用頻度などさまざまな条件によって異なりますが、浴室の換気扇の寿命は10年〜15年程です。
もちろん、必ずしもこの年数で使えなくなるわけではありませんが、10年〜15年すると浴室の換気扇に何かしらの不具合が表れる可能性が高くなります。
浴室の換気扇を交換するタイミングの目安
浴室の換気扇の寿命はあくまでも目安であって、10年〜15年で必ず交換が必要になるわけではありません。
そこで知っておきたいのが、換気扇を交換するタイミングの見極め方についてです。
浴室の換気扇に以下のような症状が見られるようになった場合、換気扇が本来の役割を果たせない状態になってきている可能性が高いため、交換を検討するべきでしょう。
- 電源を入れても動かないとき
- 異音がするとき
- 異臭がするとき
- 振動があるとき
- 換気がうまく機能していないと感じるとき
それぞれの症状について、詳しく解説します。
電源を入れても動かないとき
電源を入れても動かない場合、その浴室の換気扇は寿命を迎えている可能性が高いと言えます。
電源が入らないという症状はかなり重症である可能性が高いため、基本的には交換が必要になります。
ただし、築年数が浅い場合や前回換気扇を交換してから時間が経っていない場合はその限りではなく、電気系統のトラブルも考えられるので、修理業者に確認してもらってから判断するようにしましょう。
異音がするとき
浴室の換気扇が故障したり、寿命が近づくと、下記のようなこれまでは聞かれなかったさまざまな異音が発生するようになります。
- ジー
- ゴー
- カラカラ
- カタカタ
- キュキュ
異音の原因は音によって異なり、「ジー」という音であればモーターやファンの部分についているサビが原因となっている可能性があります。
また、「カタカタ」という音であればフロンドカバーが外れかけている可能性があります。
ちょっとした対応で対処できる場合もありますが、交換が必要になるケースもあるので注意が必要です。
異臭がするとき
浴室で異臭が発生し、その異臭が浴室や排水溝を掃除しても解消されない場合は、換気扇から異臭が発生している可能性があります。
換気扇には湿気が溜まりますが、この湿気が原因でファンの部分にカビが生えることがあり、カビによって異臭がするようになります。
ファンを掃除することで臭いが解消する場合もありますが、換気能力が低下している場合は、掃除だけでは改善が難しいため、交換を検討しなくてはなりません。
振動があるとき
通常の換気扇は稼働させていても振動を感じることはありませんが、トラブルが発生している換気扇からは振動を感じられることがあります。
これは、換気扇の内部パーツがサビていることによって引き起こされるものです。
また、ダクトを固定するのに使用されているボルトが緩んでいたり、歪んでいる可能性も考えられます。
ファンの一部が破損している場合も大きな振動を引き起こすため、問題のあるパーツを交換するか、換気扇全体を交換して対応する必要があります。
換気がうまく機能していないと感じるとき
寿命を迎えた換気扇や寿命が近づいてきている換気扇は、換気能力が除々に衰えていきます。
そのため、浴室の湿度が常に高いままだったり、換気されるのに時間がかかるようになってしまったときは、新しい換気扇への交換を検討するべきです。
いつも通り換気を行っても適切に換気されていないと感じるようになってきたら、交換も視野にいれるようにしましょう。
浴室の換気扇を交換しないことで想定されるトラブル
寿命が近づいている換気扇を交換せずにそのまま使用し続けた場合、以下のようなトラブルが想定されます。
- 浴室にカビが生える
- 浴室の湿度が高くなる
- 浴室の臭いが消えない
特に注意しなければならないのがカビと湿度です。
カビは浴室の景観を損なうだけでなく、吸い込むことでさまざまな健康被害を引き起こす可能性があるため放置するのは避けるべきです。
また、湿度が高い状態を放置していると、住宅そのものに影響を与えてしまいかねないため、やはり早急に換気扇の交換を検討するべきだと言えます。
浴室の換気扇の交換方法は換気扇の種類によって異なる
浴室の換気扇には、「シロッコファン」と「プロペラファン」という2種類の換気扇があり、特徴や交換方法が異なります。
シロッコファンは「ダクト排出式」とも呼ばれる形式の換気扇で、浴室の天井から換気を行います。
外の風の影響を受けづらいため、風量が安定しやすい点がメリットです。
ただし、天井に設置されているという性質上、自分で交換するのが難しく、専門業者に依頼して交換してもらうのが一般的です。
プロペラファンは、「直接排出式」とも呼ばれる、壁に設置されるタイプの換気扇です。
プロペラファンは設置や交換が簡単で、プラグに挿し込んで使用するタイプのものであれば自分で交換することもできます。
ただし、電源線に直結するタイプのものもあり、その場合は業者に交換を依頼することになります。
浴室の換気扇の交換は自分でもできる?どこに依頼するべき?
浴室に採用されている換気扇がプロペラファンで、なおかつプラグに挿し込んで使用するタイプの製品である場合は、自分で簡単に交換できます。
電気工事士など、特別な資格も必要ありません。
一方、シロッコファンが採用されていたり、電源線に直結するタイプのプロペラファンが採用されている場合は、電気工事士の資格が必要な作業を伴うため、専門業者への依頼が必要になります。
換気扇の交換作業の主な依頼先は、以下のとおりです。
- リフォーム業者
- 住宅設備施工事業者
- ホームセンター
- 家電量販店
- 電気工事業者
この中でも特に技術力や専門性が高く、安心して依頼できるのはリフォーム業者です。
ホームセンターや家電量販店の場合、これらの店舗で依頼したとしても結局委託先の個人事業主が対応することになるケースがほとんどです。
対応してくれる職人によって技術力や専門性に大きな差があります。
技術力を求めるのであれば、より専門性が高いリフォーム業者への依頼を検討するようにしましょう。
浴室の換気扇を交換するときの費用相場
浴室の換気扇を交換するときにかかる費用の相場は下記の通りです。
換気扇の種類 | 費用相場 |
---|---|
シロッコファン | 本体価格:3万円〜5万円 工事費用などの諸経費:5万円〜7万円 合計:8万円〜12万円 |
プロペラファン | 本体価格:1万円〜2万円 工事費用などの諸経費:3万円〜5万円 合計:4万円〜7万円 |
浴室の換気扇の交換を業者に依頼する場合、換気扇の本体価格に加え、工事費用などの諸経費が発生することになります。
ただし、こちらの金額はあくまでも目安です。
実際の金額は依頼する業者によって異なるので、正確な金額を把握したい場合は見積もりを作成してもらうようにしましょう。
換気扇の交換には、換気扇の交換方法には、浴室全体をリフォームして換気設備を新しくする方法と、換気扇だけを交換する方法があります。
シロッコファンで換気扇のみを交換する際には、浴室天井の点検口から作業を行いますが、天井内のスペースが狭かったり、外部換気口までの距離が長すぎたりすると、施工が難しいケースもあります。
そのため、事前に専門業者に相談し、現場の状況を確認してもらうことをおすすめします。
浴室の換気扇を交換するときの注意点
実際に浴室の換気扇を交換する際は、以下の2点に注意が必要です。
- 製品選びからリフォーム業者に任せる
- 浴室リフォームの実績が豊富な業者に依頼する
それぞれ詳しく解説していきます。
製品選びからリフォーム業者に任せる
換気扇の交換を行ってくれる業者の中には、持ち込みでの交換に対応しているところもあります。
持ち込みに対応している業者の場合、製品選びを自分で行えるというメリットや、交換する換気扇を自由に選べるというメリットがあるため、持ち込みでの交換を検討しているという方も少なくないかと思います。
ただし換気扇には種類がある上、製品によってサイズも異なります。
また、備わっている機能や消費電力なども異なるため、換気扇の交換は製品選びも含めてプロである業者に任せた方が無難でしょう。
種類やサイズ選びで失敗してしまうと、買い直す必要が出て高くついてしまう可能性があるので、製品選びの段階から業者に相談して進めていくようにしましょう。
浴室リフォームの実績が豊富な業者に依頼する
換気扇の交換はリフォーム会社に依頼するのが一番だと紹介してきましたが、それぞれの会社によって、価格や技術力、対応力が異なるため、業者選びも慎重に行わなくてはいけません。
価格での失敗を避けたい場合は、複数の業者に同じ条件で見積もりを依頼し、内容を比較検討しましょう。
また、技術力を重視する場合は、浴室リフォームの実績が豊富な業者を選ぶのがおすすめです。
換気扇の交換を含む浴室関連の施工経験が多い業者なら、高品質な施工が期待できるため安心です。
リフォームの実績は業者のホームページで確認できるので、事前に確認しておくようにしましょう。
まとめ
浴室の換気扇の寿命は、10年〜15年ほどです。
もし、今の換気扇を設置してから10年〜15年以上経過している場合は、換気扇の状態を確認し、必要であれば換気扇の交換を検討するべきだと言えるでしょう。
以下のような症状が見られるようになっている場合は、交換を検討するべきタイミングです。
- 電源を入れても動かないとき
- 異音がするとき
- 異臭がするとき
- 振動があるとき
- 換気がうまく機能していないと感じるとき
換気扇は浴室に欠かせない設備なので、DIYでの交換は避け、リフォーム業者などの専門家に対応してもらいましょう。
依頼する業者を選ぶ際は、費用を比較し、浴室のリフォーム実績が豊富な信頼できる業者を選ぶようにしましょう。
また、製品選びから業者に任せることでサイズや機能の選定ミスを防ぎ、スムーズな交換作業で失敗のリスクを減らせるため、その点も意識しながら対応を進めるようにしましょう。