浴室で発生する代表的なトラブルの一つである、床下からの水漏れに頭を悩ませている方も多いのではいないでしょうか?
そこで本記事では、浴室の床下からの水漏れの原因と対処法について詳しく解説します。
Contents
浴室の床下から水漏れが発生する原因と応急処置
浴室の床下からの水漏れとひと口に言っても、その原因はさまざまです。
また、原因によって適切な応急処置の方法も異なります。
浴室の床下からの水漏れの主な原因として考えられるのが、以下の4つです。
- 蛇口など水栓設備の不具合や劣化
- 給排水管の不具合や劣化
- 浴室の壁や床のひび割れ
- 浴槽のひび割れ
それぞれの原因の概要と、自分でできる応急処置を解説していきます。
蛇口など水栓設備の不具合や劣化
浴室にはシャワーやカランなどの水栓設備が備えられていますが、それらの水栓設備の不具合や劣化によって水漏れが発生することがあります。
水栓設備が原因で浴室の床下に水漏れが発生する場合、以下の3つが考えられます。
- 水栓設備のゴムパッキンが劣化している
- 水栓設備のホースやパイプが劣化している
- 水栓設備のナットが緩んでいる
シャワーやカランなどの水栓設備には、接合部からの水漏れを防ぐ目的でゴムパッキンが使用されています。
しかし、ゴムパッキンは消耗品で、時間が経つと劣化して水漏れが発生してしまいます。
ホースやパイプについても同様です。
これが原因で水漏れが発生している場合は、水が漏れている箇所を防水テープで覆うことで応急処置できます。
また、水栓設備の接合部に用いられているナットが緩み、そこから水漏れが発生している場合は、工具を使ってナットを締め直すことで水漏れが解消されます。
給排水管の不具合や劣化
浴室などの住宅の水回り設備には、水を供給する給水管と汚水を排出する排水管があります。
ただ、これら給排水管も消耗品であり、長年使用し続けていると除々に劣化してしまい、水漏れが発生するようになります。
浴室の給排水管は、壁や床下に設置されているため、行える応急処置はありません。
給排水管から水漏れが発生していると考えられる場合は、早急にリフォーム業者に連絡して対処してもらう必要があります。
浴室の壁や床のひび割れ
住宅の在来工法の浴室の壁や床に使用されているパネルやタイルなどの建材も、給排水管と同じ消耗品です。
タイルは耐久性が高く簡単に破損することはありませんが、長期間使用していると除々に劣化が進み、ひび割れや破損などのトラブルが発生してしまいます。
この、浴室の壁や床に用いられているタイルのひび割れや破損も、水漏れの原因の一つです。
壁や床にひび割れや破損が生じると、浴室からの水やお湯がひび割れしている箇所や破損している箇所から住宅の内部に入り込んでしまう可能性があります。
浴室の壁や床のひび割れや破損は、コーキング材を使って応急処置できます。
ただし、間違った方法で施工してしまうと水漏れを防ぐことはできないので、DIYでの対処はあまりおすすめできません。
そのため、浴室の壁や床にひび割れや破損があり、水漏れが発生している場合は、なるべく早いタイミングでリフォーム業者に相談して、修理してもらいましょう。
浴槽のひび割れ
浴室に設置されている浴槽も消耗品です。
水回りの設備ということもあって耐久性の高い製品ではありますが、日々の使用や掃除用具でのメンテナンスなどによって徐々に劣化し、ひび割れが発生することがあります。
浴槽でひび割れが発生して水漏れが起こると、適切に使用できなくなるだけでなく、お湯を溜められなくなるため、光熱費がかさむ可能性もあります。
浴槽のひび割れは、防水テープでの応急処置が可能です。
ただし、あくまでも応急処置で、いつまでもひび割れを塞いでおけるわけではないので、できるだけ早くリフォーム業者に対応してもらうようにしましょう。
浴室の床下から水漏れを放置することで想定される5つのリスク
先ほど紹介した対処法は、あくまでも応急処置でしかありません。
浴室の床下からの水漏れを応急処置だけで済ませ、修理をせずに放置してしまった場合、以下のようなリスクが想定されます。
- カビの発生
- 害虫の発生
- 住宅の構造部分の劣化
- 漏電
- 下の階への被害
水漏れを放置することで住宅内の湿度が高くなると、カビが繁殖しやすくなり、シロアリが寄り付く原因にもなります。
カビはあらゆる健康被害を引き起こしますし、シロアリは住宅の構造部分をダメにしてしまうので、放置するのはのはおすすめできません。
また、水漏れが住宅の構造部分にまで影響するようになると、構造部分の木材が腐食し、より大掛かりなリフォーム工事が必要になります。
水漏れが電気配線やコードの隙間に入り込むと漏電のリスクが高まるため、特に注意が必要です。
水漏れを放置して状況が悪化すると、階下の天井や壁に水が染み込み、被害が広がる恐れがあります。
この場合、浴室のある階の自宅のリフォーム費用はもちろん、階下の部屋のリフォーム費用も必要になります。
浴室の水漏れをリフォーム・修理するときの修理方法
浴室の水漏れをリフォーム・修理するときの具体的な修理方法を解説していきます。
浴室の水漏れの原因調査
浴室の水漏れの修理では、まず始めに水漏れが発生している箇所を特定しなくてはいけません。
そのために行われるのが、下記のような専門的な原因調査です。
- 音調調査
- 漏水探知機調査
- エアー加圧調査
音調調査は、「音聴棒(おんちょうぼう)」と呼ばれる機器を使って行われる調査方法です。
音聴棒を水道のメーターにあて、給排水管から水漏れが発生しているかどうかを調査します。
漏水探知機調査は、「漏水探知機」を使って行われる調査方法です。
漏水探知機で音の時間差をチェックし、水漏れが発生している大まかな箇所を特定していきます。
エアー加圧は、配管に空気を送って水漏れが発生している箇所を特定する調査方法で、漏水探知機との併用で調査を行います。
水漏れの箇所が特定できていない場合は、これらの調査も行うことになり、調査費用の目安はは2~5万円です。
蛇口など水栓設備のリフォーム・修理
水栓設備から水漏れが発生している場合の修理方法は以下のとおりです。
水栓設備のゴムパッキンの劣化が原因で水漏れが発生している場合は、ゴムパッキンの交換で対応します。
ゴムパッキンの交換にかかる費用の相場は、5,000円〜10,000円ほどです。
水栓設備のハンドルやハンドル部分に設置されている主なパーツであるスピンドルの不具合が原因で水漏れが発生することもありますが、その場合の交換費用の相場は10,000円〜30,000円程です。
各パーツではなく水栓設備本体が劣化して水漏れが発生している場合は水栓設備本体の交換が必要になり、費用も高くなります。
給排水管の不具合や劣化のリフォーム・修理
給排水管の不具合や劣化が原因で水漏れが発生している場合は、配管の交換で修理を行います。
浴室の給排水管は、壁や床下に設置されており、撤去が必要になるケースが多いため、修理費用が割高になる傾向があります。
ただし、給排水管の交換にかかる費用は、下記のようにさまざまな要因によって大きく異なります。
- 交換の方法
- 開口数
- 仕上げの方法
正確な費用を把握したいときは、リフォーム業者に見積もりを依頼することをおすすめします。
浴室の壁や床のひび割れのリフォーム・修理
浴室の壁や床のひび割れが原因で水漏れが発生している場合、壁や床のリフォームによって修理できる場合もあります。
ただし、ユニットバスの場合、部分的な交換が難しいケースもあるため、壁や床のリフォームを検討する際は、専門のリフォーム業者に相談することをおすすめします。
また、使用する壁材や床材の種類やグレードなどによって費用が異なるため、リフォーム業者に相談しながら予算内で進めていくようにしましょう。
浴槽のひび割れのリフォーム・修理
浴槽のひび割れは浴槽本体の交換で対応できる場合もあります。
ただし、ユニットバスの場合、部分的な交換が難しいケースもあるため、浴槽本体の交換を検討する際は、専門のリフォーム業者に相談することをおすすめします。
また、浴槽の種類やグレードなどによって費用が異なるため、リフォーム業者に相談しながら予算内で進めていくようにしましょう。
浴室の水漏れ修理を依頼するリフォーム業者の選び方
浴室の水漏れ修理を依頼するリフォーム業者を選ぶ際は、次のポイントに注意して選びましょう。
- 浴室の水漏れリフォームの実績や施工事例
- 費用
- アフターサポート
浴室からの水漏れのリフォームは、水漏れ箇所の特定や適切な方法での対応がとても重要になります。
水漏れ箇所を的確に特定し、正しい方法で修理するには、知識やノウハウ、技術力が必要になるため、リフォーム業者を選ぶ際は、実績や施工事例を確認し、経験豊富な業者を選ぶことが大切です。
複数の業者に見積もりを依頼し、内容や価格を比較しながら選びましょう。
ただし、価格が安ければいいというわけではないので、相場とかけ離れていないかどうかを意識しつつ、見積書に記載されている内容の丁寧さなども確認しましょう。
アフターサポートも重要なポイントです。
ホームページなどでアフターサポートの有無や内容を確認し、修理後も安心して依頼できる業者を選ぶようにしましょう。
まとめ
浴室の床下からの水漏れは、以下のことが原因となって引き起こされます。
- 蛇口など水栓設備の不具合や劣化
- 給排水管の不具合や劣化
- 浴室の壁や床のひび割れ
- 浴槽のひび割れ
これらを放置していると、下記のような、さまざまな二次被害につながる可能性があります。
- カビの発生
- 害虫の発生
- 住宅の構造部分の劣化
- 漏電
- 下の階への被害
そのため応急処置で対応しつつ、リフォーム業者に相談して、なるべく早いタイミングで修理してもらうようにしましょう。
今回ご紹介したリフォーム費用についてはあくまでも目安です。
実際は修理を依頼するリフォーム業者によって異なるため、まずはいくつかのリフォーム業者をいくつかリストアップして見積もりを依頼し、見積書の内容や金額を比較しながら最適な業者を選ぶことが大切です。